F1第20戦ブラジルGPフリー走行1回目、詳細レポート
2012年F1第20戦ブラジルGPが11月23日（金）、インテルラゴス・サーキット（1周／4.309km）で開幕。現地時間10時（日本時間21時）から90分間、フリー走行1回目が行われ、ルイス・ハミルトン（マクラーレン）がトップになった。
セッション開始時の天候は晴れ。気温22℃。路面温度は32℃。今日は晴天に恵まれ、気温も高いものの、これからだんだん天候は下り坂となるようだ。予選が行われる明日土曜日は曇り、決勝が行われる日曜日は雨となり、気温もかなり下がることが予想されている。コンディションが大きく変わるという見通しのもと、各チームにとってはどのようにクルマのセッティングをつめてゆくか非常に悩ましいところだ。
タイヤに関しては、プライムが最も硬めのハードタイヤ、ソフト側のオプションタイヤとしてはミディアムタイヤが持ち込まれている。だが、今日のセッションにはピレリが来シーズンに向けて開発中のタイヤのプロトタイプも持ち込まれており、各チームはその新スペックタイヤのテスト走行も行う予定だ。
また、このセッションにはウィリアムズがブルーノ・セナに代えてリザーブドライバーのバルテリ・ボッタス、同じくケーターハムもヘイキ・コバライネンに代えてギド・ヴァン・デル・ガルデを出走させている。
クルマや各種制御システムなどが正常に機能するか確認するためのインストレーションラップを終え、各チームとも本格的な走行を開始するが、多くのチームがまずはオレンジ色のロゴマークが施された来季用プロトタイプのタイヤを装着しての走行を重ねてゆく。明日、明後日と天候状況が変わる予想があることも含め、まずはドライ状態で来季用タイヤをテストし、データをとっておこうということだろう。
開始約30分。トップの位置には1分14秒131をマークしたルイス・ハミルトン（マクラーレン）、2番手に1分14秒443でセバスチャン・ベッテル（レッドブル）がつけている。これらのタイムは来季用タイヤでのものだ。以下、3番手にジェンソン・バトン（マクラーレン）、4番手にフェリペ・マッサ（フェラーリ）、5番手にパストール・マルドナード（ウィリアムズ）という順。一方、この時点でまだ計測ラップを行っていないキミ・ライコネン（ロータス）だが、どうやらエンジンが異音を発生したということで、ガレージ内でチェックが続けられているようだ。
開始約40分になろうかという時点で、ハードタイヤを履いたフェルナンド・アロンソ（フェラーリ）が5番手にタイムを上げてきた。このセッションの開始前に正式にザウバーの来季シートを失うことが発表された小林可夢偉は来季用タイヤで8番手のタイムを刻んでいる。
残り時間が35分を切ったところで再びライコネンが姿を現すが、1周しただけでまたそのままピットへと向かう。ライコネンは無線で、まだエンジンに問題があることを訴えていた。チームメートのロメ・グロジャン（ロータス）はこの段階で6番手につけている。
残り時間が25分となったところで、マーク・ウェバー（レッドブル）が3番手に順位を上げてきた。この時点では、ほぼすべてのチームがハードタイヤを装着して周回を重ねている。また、これが最後のレースとなるミハエル・シューマッハ（メルセデスAMG）のヘルメットには、感謝のメッセージが記されているようだ。そのシューマッハはこの時点で18番手の位置にいる。
残り時間がやがて10分になろうかというところで、ライコネンがコースに戻り、ハードタイヤで周回を重ねてゆく。この段階では気温も27℃に上がり、路面温度は40℃に達している。ハミルトンは何度か無線でタイヤがオーバーヒートになると伝えてきていたが、いっそうその傾向が強くなってきそうだ。マッサが第9コーナーで大きくマシンをスピンさせる。だが、幸いそのまま走り続けることができた。
残り5分。ほぼ全車がコース上へと出てくる。結局その後上位勢には大きなタイム改善や順位の入れ替わりもなく、ハミルトンが来年用プロトタイプタイヤで刻んだ1分14秒131が最後までトップタイムのままでセッションが終了。2番手に1分14秒140のベッテル、3番手は1分14秒198でウェバー、4番手に1分14秒217でバトン、5番手は1分40秒650でアロンソというトップ5の顔ぶれとなった。
小林可夢偉は1分15秒255で12番手、チームメートのペレスは1分15秒396で可夢偉に次ぐ13番手だった。
・【結果】F1第20戦ブラジルGPフリー走行1回目、各ドライバーのタイム、タイム差など
・F1第20戦ブラジルGPフリー走行1回目の結果
