フェラーリのフェルナンド・アロンソがF1第17戦インドGPの予選後にチームメンバーと口論をしたとイタリアメディアが報じたことについて、アロンソが「事実ではない」と否定した。
アロンソは、ドライバーズランキングで2位につけているが、トップのレッドブルが4連勝したことで2012年のタイトル獲得がより難しい状況に追い込まれている。『La Stampa(ラ・スタンパ)』紙は、フェラーリのテクニカルディレクターであるパット・フライが予選の結果についてドライバーを責めるようなコメントをしたことに対してアロンソが腹を立て、空力面での開発不足をツイッターで暴露すると脅した、と伝えている。
この話題が各国メディアに伝わると、口論の発覚を格好の話題として取り上げるメディアもあった。
中には、これをルイス・ハミルトン(マクラーレン)のメルセデスAMG移籍と、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が2014年にフェラーリ入りするといううわさと結び付けて、アロンソは将来マクラーレンに移籍するかもしれないとする記事まであった。
これに対してアロンソはツイッターで反論している。「問題になるのは、事実でない時だ」
「読者に対して失礼だ」とアロンソはスペイン語でつぶやいた。
アロンソはツイートを「フォルツァ・フェラーリ(イタリア語でフェラーリを応援するかけ声)」と締めくくっている。
スペインのスポーツ紙『Marca(マルカ)』は、アブダビGP(11月4日決勝)の前にフェラーリがまた直線コースでの空力テストを行うと報じた。フェラーリは、インドGPの前にも同様のテストを行っている。
記事では、フライがこう話したと伝えられている。「(テストが)いつかは覚えていない」
「アブダビに向けて小さな改良パーツがある。アメリカ(18日決勝)にもさらに持ち込む」
「まだ終わってはいない。できる限りの努力を続ける必要がある」
アロンソがフェラーリの開発速度に批判的なコメントをしたことについて、行き過ぎているという向きもあるが、フェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモーロは気にしていないようだ。
「世界最高のドライバーだ」とモンテゼモーロはアロンソを擁護している。「それについては疑いようがない」
「もし何かを言うとしたら、それは全員にプレッシャーをかけ続けるためだけだ」
モンテゼモーロ自身も、フェラーリは予選でのパフォーマンスを上げなければならないと語って、チームに対してさらにプレッシャーをかけた。『La Stampa(ラ・スタンパ)』がモンテゼモーロの言葉を伝えている。
「いつも3列目や4列目からスタートしていたら、何もかも難しくなる。不可能ではないとしてもだ」