ある匿名のエンジニアが、F1の夏休み中にファクトリーを閉鎖するというチーム間の「紳士協定」を破ったチームがあると明かした。
F1の全12チームは、非公式のコスト削減協定により、8月に14日間ファクトリーを閉鎖することに同意している。その期間チームは、Eメールの送信にいたるまで、F1に関するほぼすべての仕事を行わないことになっているのだ。
しかし、それを破ったチームがあると匿名のエンジニアは主張している。先週末にベルギーGPが行われたスパ・フランコルシャンで、スペインの『El Pais(パイス)』紙の記者に語ったという。
「ファクトリーは、ほとんどの部分が閉鎖されていた」とそのエンジニアは話した。
「しかし実際は、ほかの供給元に作業を委託していたんだ。供給元は8月にもパーツを作り続けることができる」
「直接聞いて知っているんだが、例えばザウバーやウィリアムズのようないくつかのチームは、最終日にコンピューターの電源を落としてファクトリーに置いていくようにスタッフに指示した」
「でもほかに、フェラーリのように、そういうことは全くしなかったチームもあった」
「(ファクトリー閉鎖の)制限は、とてもあいまいなものだ。簡単にごまかすことができる。似たようなEメールアカウントを作ればいいだけだ」
「それに、たとえ誰かが通信のログを見て、同僚と連絡を取ったことがばれても、ただ同じチームにいる友人に宛(あ)てただけだと主張することだってできるんだ」とそのエンジニアは話している。