ジェンソン・バトン(マクラーレン)は、移籍のうわさが絶えないチームメートのルイス・ハミルトンにとって、マクラーレンに残留することは「正しいことだ」と考えているようだ。
ハミルトンは、メルセデスAMGかロータスといったライバルチームへの移籍に心が揺れているのではないかという憶測が飛び交う中、ハミルトンとマクラーレン・グループ会長のロン・デニスは新しい契約内容をめぐって突っ込んだ交渉を行っている。
すでに2013年の契約を結んでいるバトンは、「僕は彼に残って欲しいね」と述べ、こう続けた。
「本当に遅い誰かがチームメートになるのは歓迎だけど、ここはルイスにとって家みたいなものなんだ。彼は(レース)キャリアの初めからここにいるんだからね」
「ほかのチームへ行くことは、ものすごく大きな変化だよ。僕もこれまでに何回かやったことがある。時にはそれがいいこともあるけどね」
「もちろん、それはルイス次第だ。だけど、僕の見解では、それ(他チームへの移籍)が正しい行動だとは思えない」
デニスは先週、ハミルトンの要求している項目すべてに同意することはないと示唆し、「われわれが彼を雇うか、それとも別の方法を考えるかが論点になっている」と語った。
だが、1996年のF1王者デーモン・ヒルは、マクラーレンに対し忠告している。
ハミルトンがハンガリーGPの予選でポールポジションを獲得した後、「彼(ハミルトン)の価値は、彼があのようなドライビングを続けている限り、これからも上がり続けるだろう」と『Sky(スカイ)』で解説を行っているヒルは語った。
そして、元トヨタのドライバーのアラン・マクニッシュはハミルトンの予選を目にし、「今まで見た予選パフォーマンスの中で、ベストのひとつだ」と称賛していた。
その一方でバトンは、デニスはひょっとしたら真剣なのかもしれないと感じているようだ。
「ルイスがチームに残るか否かの選択をする人物なんだから、彼に質問するのが一番だと思う。まあ、よく分からないけど、ロン・デニスが今週になっていくつかの興味深いコメントをしていたのを聞いたよ」と2009年のチャンピオンのバトンは語った。