NEXT...F1開催スケジュール

F1ボス、今後のバーレーンGP開催に前向き

2012年04月24日(火)12:33 pm

反体制グループによる暴動の危険にさらされながらも、バーレーンGPは22日(日)に無事に決勝レースを終えた。その将来的な開催について、F1の上層部が前向きとも取れる発言をしている。

あまり意見の一致を見せることのない、F1の最高権威バーニー・エクレストンと運営組織のFIA(国際自動車連盟)会長ジャン・トッドは、共に、バーレーンの市民と体制側の対立はグランプリ開催に影響しないと一貫して主張していた。

バーレーンGPの将来が不安視される中、エクレストンは、新たな契約に向けた交渉を進める際には、バーレーンGPは問題に直面することになるだろうと話している。現在、バーレーンGPは3年更新の開催契約を結んでいる。

しかし、F1開催反対デモで犠牲者も出た今年のグランプリ終了後、ペルシャ湾空港を飛び立つ前に今後のF1バーレーンGP開催について『Reuters(ロイター通信)』に尋ねられたエクレストンは、「もちろん、ずっと(開催するつもり)だ。何も問題ない」

また、バーレーンGPを強行開催したことでF1のイメージが悪化したのではないかとの意見を、トッドと同様にエクレストンも笑い飛ばしている。

「人々が意見を交わすのはいいことだと思う。彼らの意見はわかっている。(F1への)悪評なんてものは存在しないんだ」

事実、グランプリ開催によってF1への悪評が立った様子はない。しかし、スイス紙『Blick(ブリック)』のベテラン記者は、この週末は政治がスポーツに与える影響を目の当たりにして困惑したと明かしている。

「世界中のどこでも、混乱は生じるものだ。F1のリポーターは、1年で世界を2周も3周もする」

「政治的に紛糾している国に行くこともある。人権が迫害されている国にも、貧困にあえぐ国に行くことすらある」

「しかし、それについて話すことはあまりない。中国でも、インドでも、韓国でもマレーシアでも、シンガポールでもブラジルでも。2014年には、われわれはロシアに赴くことになる」

「何年も前になるが、F1はアパルトヘイト(人種差別)政策下の南アフリカでも開催された。軍部の独裁下にあるアルゼンチンでF1を開催した過去もある」

「F1は純粋なエンターテインメントだ。世界で起きている問題とは無関係なのだ。しかし、バーレーンではどの(F1)リポーターも、好き嫌いに関わらず政治的な報道に触れている」

F1が純粋な娯楽である、それこそがエクレストンがバーレーンGPを巡る混乱について謝罪しない理由だろう。

「基本的に、バーレーンで起きている問題はF1と無関係だ」と、81歳のエクレストンが『El Pais(エル・パイス)』紙に語っている。

「関連機関が同意を示したのは安全面についてのみだ。安全性に関して、彼らは間違っていなかったと考えている」

エクレストンはさらに、F1を政治的に利用するのも問題ないと語っている。

「政府がF1を開催したがるのは、オリンピック開催を望むのと同じ理由からだ。それがその国にとっていいことであるなら、われわれはプロモーターと合意に至るわけだ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック