F1バルセロナテストの最終日となった24日(金)、4日間にわたって行われたテスト全体でのトップタイムを記録した小林可夢偉(ザウバー)。しかし、可夢偉がこのタイムを記録したのは、最も軟らかいスーパーソフトタイヤではなく、1段階硬いソフトタイヤだった。その理由を可夢偉が説明している。
通常、タイヤは軟らかいほどグリップ力が高くなり、より速いタイムを出しやすくなる。しかし、可夢偉が今年のテストでスーパーソフトを装着したのは24日が初めてだった。そのため、うまくタイヤを温めることができなかったようだ。
「スーパーソフトタイヤで初めてタイム計測を行ったとき、タイヤを温める段階でミスをしたかもしれません。ソフトタイヤについてはスーパーソフトよりもよく知っていたので、タイヤを温めることもタイム計測もうまく行きました」
「しかし、スーパーソフトに関しては、どのようにして使いこなせばいいのか全然分からなかったので、性能を引き出すことができませんでしたね。それでもスーパーソフトの方がよくグリップしていたと思います」と可夢偉は『ESPN F1』へ語っている。
昨年の可夢偉は、タイヤを温めることに苦戦していた。だが、今年のタイヤではこの問題に苦しむことはなさそうだ。しかし、タイヤの性能低下によって、ピットストップの回数は増えると可夢偉は予想した。
「今年のタイヤは熱の入り方がいいです。みんなスムーズに速いラップタイムを出せていたと思います。でも、2周目になるとタイヤの性能が落ちてきました。いったんタイヤを冷ましても、グリップが戻って来ることはありませんでした」
「本番のレースでは確実に、もっと激しいタイヤの性能劣化が全種類のタイヤに出てくると思いますので、ピットストップの回数は増えそうですね」