数年前、CVCにF1の商業権が売却された際、F1は「多くの問題」に見舞われていたようだ。
これは、9日(月)にミュンヘンで行われた元F1の金庫番ゲルハルド・グリブコウスキーの公判に出席したドナルド・マッケンジーが明かしたものだ。
かつてF1の株主だったバイエルンLBで責任者を務めていたグリブコウスキーは、F1権威バーニー・エクレストンから多額の賄賂を受け取ったして訴えられている。
これに対しエクレストンは、個人的な税金問題でグリブコウスキーに脅されていたと話している。
「あの時F1には問題が山積しており、複数のチームがF1を離れる恐れもあった」とCVCのマネジングパートナーであるマッケンジーは証言した。
「F1買収に前向きだったのは(CVC社内で)ごく一部のグループだったので、われわれが名乗りを上げたときは天からの贈り物となったに違いない」とのマッケンジーの言葉を『Bloomberug(ブルームバーグ)』が報じている。
『The Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)』紙は、世界で5本の指に入る投資会社であるCVCにとってF1は「非常にリスクの高い投資」であったというマッケンジーの発言を伝えた。
F1を離れて新たなシリーズを立ち上げるチームが現れる恐れがあったともマッケンジーは明かし、次のように続けた。
「そのため、エクレストン氏をわれわれの側につけることが非常に重要だったのだ」