F1第18戦カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)の2日目、19周のショートレース『スプリント』が行われ、新人オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がスプリントとグランプリを含めてF1初優勝を果たした。そして2位に入ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3年連続のワールドチャンピオンを決めた。3位はスタートの出遅れを挽回したランド・ノリス(マクラーレン)だった。
●【2023F1第18戦カタールGP】全セッションの結果・開催スケジュール
レッドブル・レーシングと同じホンダRBPTのパワーユニットを搭載するアルファタウリF1は、角田裕毅は12位、リアム・ローソンは1周目に汚れた路面で単独スピンしてリタイアに終わった。
■F1カタールGP:スプリントレポート
■ラップ1
ライトアウト!
ポールポジションのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が素晴らしいスタートでターン1へ!路面が汚れているイン側の2番手ランド・ノリス(マクラーレン)は遅れた!
3番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)も遅れて6番手へ落ちた!
ジョージ・ラッセル(メルセデス)がピアストリをオーバーテイクしてトップへ!
後方で砂煙が上がった!リアム・ローソン(アルファタウリ)がグラベルでストップ!イエローフラッグ!
ローソンが動けず、ここでセーフティカー導入だ!
ローソンがマシンを降りた。ここまで活躍してきたローソンがリタイアだ。
■ラップ3
セーフティカーがピットに入ってレース再開!
しかしローガン・サージェント(ウィリアムズ)がスピン!グラベルで止まってしまった。再びセーフティカーだ。サージェントは動けずマシンを降りて2台目のリタイアだ。
■ラップ7
セーフティカーがピットに入ってレース再開!
レースはラッセルがリード。
■ラップ8
DRSが有効になった。
■ラップ9
ホームストレートでDRSを使ったフェルスタッペンがシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイク!
ピアストリは現在ラッセルとの差を縮め始めている。
■ラップ11
ミディアムタイヤのピアストリがソフトタイヤのラッセルをオーバーテイク!
あっとセルジオ・ペレス(レッドブル)とエステバン・オコン(アルピーヌ)が接触!イエローフラッグだ!そして3度目のセーフティカーだ。
ペレスはマシンを降りて両手を広げてアピールする。これでフェルスタッペンがこのままゴールすればチャンピオンが決定する。
リプレイ映像では、イン側にオコン、アウト側にペレス、真ん中にニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)の3ワイドの状態で、オコンがヒュルケンベルグを抜く前に接触してスピン!アウト側のペレスはコーナーをターンインしているところにオコンが突っ込んできて2台ともグラベルでリタイアした形だ。
ヒュルケンベルグは「サンドイッチされた(挟まれた)」と伝え、ダメージが大きくガレージでリタイアした。これで5台がリタイアとなっている。
■ラップ15
レース再開!ピアストリ、ラッセル、フェルスタッペン、サインツ、ルクレールがトップ5だ。角田裕毅(アルファタウリ)は12番手につけている。
フェルスタッペンはこのままゴールすればチャンピオンが決定するが、優勝して3度目のチャンピオンを決めたい。
■ラップ16
フェルスタッペンはターン1でラッセルを簡単にオーバーテイク。ソフトタイヤのラッセルはかなり厳しそうだ。
勝ってタイトルを決めたいフェルスタッペンだが、ピアストリは2.3秒前にいる。
スチュワードは、先ほどのターン2で起こったペレス、ヒュルケンベルグ、オコンの事故はスプリント終了後に調査すると発表した。
■ラップ17
ノリスがルクレールを抜いて5位に戻ってきた。4番手のサインツとは0.1秒差だ。フェラーリ勢はソフトタイヤでかなり厳しく、ノリスはDRSを使わずサインツも抜いていった。
ノリスの次のターゲットはジョージ・ラッセル(メルセデス)だ。
フェルスタッペンはファステストラップを更新しながら先頭のピアストリを追う。
■ラップ18
ピアストリがファステストラップを出すと、フェルスタッペンがそれを塗り替える!
ソフトタイヤのルクレールにミディアムタイヤのルイス・ハミルトン(メルセデス)が迫る!ルクレールはあと2周耐えられるか!
ルクレールは「(前の)サインツが苦戦しているみたいだけど」と伝え、順位を入れ替えるようチームに促すが、サインツは譲る気はないようだ。
■ラップ19(ファイナルラップ)
ピアストリがファイナルラップに入った。フェルスタッペンはペースを落とした、勝利は諦めたようだ。
ターン1でランド・ノリス(マクラーレン)がジョージ・ラッセル(メルセデス)を抜いて3番手まで戻ってきた。
その後方では、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がシャルル・ルクレール(フェラーリ)を抜いて6番手へ浮上。その勢いのままサインツにも襲いかかる!
ピアストリは約2秒のマージンを築いたままチャンピオンを従えて逃げる。
■チェッカーフラッグ!
ピアストリがスプリントながらF1初優勝!なんという新人だ。
その後方でフェルスタッペンがチェッカーフラッグを受け、3年連続F1ワールドチャンピオンが決まった。レッドブルF1の無線は祝福の嵐だ。
このスプリントも含めてF1での初勝利を果たしたピアストリは、「ソフトタイヤのラッセルに抜かれた時は心臓が止まりそうだったけど、素晴らしいクルマを用意してくれてありがとう」とチームに感謝を伝えた。
フェルスタッペンはマシンから降りると、指を3本立てて3連覇を表現し、チームのメンバーやガールフレンドのケリー・ピケとハグ。
素晴らしい勝利をしたピアストリもチームのメンバーと抱き合った。3位のノリスは笑顔でピアストリとフェルスタッペンを祝福したものの、時折複雑な表情を見せた。
角田裕毅(アルファタウリ)は12位でフィニッシュしている。
■【F1カタールGP:スプリント】チェッカーフラッグ後の暫定結果
1 O.ピアストリ(マクラーレン)
2 M.フェルスタッペン(レッドブル)
3 L.ノリス(マクラーレン)
4 G.ラッセル(メルセデス)
5 L.ハミルトン(メルセデス)
6 C.サインツ(フェラーリ)
7 C.ルクレール(フェラーリ)
8 A.アルボン(ウィリアムズ)
9 F.アロンソ(アストンマーティン)
10 P.ガスリー(アルピーヌ)
11 V.ボッタス(アルファロメオ)
12 角田裕毅(アルファタウリ)
13 L.ストロール(アストンマーティン)
14 K.マグヌッセン(ハース)
15 G.ジョウ(アルファロメオ)
ー N.ヒュルケンベルグ(ハース)
ー E.オコン(アルピーヌ)
ー S.ペレス(レッドブル)
ー L.サージェント(ウィリアムズ)
ー L.ローソン(アルファタウリ)
スプリント終了後、7位でフィニッシュしたシャルル・ルクレール(フェラーリ)は4度のトラックリミット違反により5秒ペナルティを科せられ、ポイント圏外となってしまった。