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フェルスタッペンに大差を付けられたペレス「レッドブルF1マシンの開発方向が自分に合わないことがある」

2023年08月30日(水)17:50 pm

セルジオ・ペレスは、チームメートのマックス・フェルスタッペンが同じレッドブル2023年型マシンに慣れてきたのと同時に自分のパフォーマンスが低下し始めたのだと示唆した。

■シーズン序盤はマシンを理解できていなかったフェルスタッペン

今季ここまでに行われた13戦のうち11勝をあげ、今シーズンのドライバーズタイトルをほぼ確実なものとしているフェルスタッペンだが、今週、シーズン序盤の2レースでは勝利を逃したものの、その後無敵状態となったのはレッドブルの2023年型マシンを“微調整”するのに“数レース”かかったためだと認め、次のように語っている。

「このマシンにどう取り組めばいいのかを僕が理解したとき、本当に気持ちよく運転できるものになったんだ」

その言葉通り、第5戦マイアミGP以降は無敵状態が続いているフェルスタッペンは、先週末に母国で開催されたF1第14戦オランダGPで9連勝を達成し、セバスチャン・ベッテルの記録に並んでいる。

■序盤は2勝するもモナコGP以降失速したペレス

一方、シーズン序盤こそ第2戦サウジアラビアGPと第4戦アゼルバイジャンGPで勝利し、フェルスタッペンとほぼ互角のパフォーマンスを見せたペレスは、今年は自分にもドライバーズタイトル獲得のチャンスが訪れたと考えていた。

だが、ペレスは第7戦モナコGPの予選Q1でクラッシュしたことがきっかけとなったかのように、それ以後はスランプに陥ってしまった。現時点ではペレスもランキング2番手をキープしているものの、もはやフェルスタッペンとの差は138ポイントにも開いており、タイトル獲得のチャンスはほぼ消えてしまっている。

■メルセデスのボスもペレスの不調は「奇妙」だと指摘

ライバルであるメルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフでさえ、ペレスのパフォーマンスが突然のように落ち込んでしまったのは不思議だと考えている。

ヴォルフは、オランダGPの舞台となった先週末のザントフォールトで次のように語った。

「変だし、奇妙だよ」

「チェコ(ペレスの愛称)はバカなんかじゃないよ。我々がここ数年で目にしてきたように、彼はF1勝者だ。それも複数のグランプリで勝ってきている。彼がレーシングポイント(現アストンマーティン)にいたときにもね」

「我々は、マックスが彼と一緒にやったチームメートをことごとく粉砕したのも目にしてきた。つまり、コントロールが非常に難しいがうまく操ることさえできれば速いマシンを自分の回りに作り出すのが彼の能力なんだろうし、それが差を生むんだ」

■今のレッドブルF1マシンはペレスには合わない?

現在33歳のペレスは、フェルスタッペンが第5戦マイアミGP以降負け知らずの強さを示しているのとは逆に、自分のドライビングが“簡単”ではなくなってきているのだと次のように語っている。

「最近のレースでは僕は少し後れをとっていたし、マシンをどう走らせるべきなのかをいつも意識しながら考えていたよ」

「時々、マシン開発の方向性が僕にはあまり合わないことがあるんだ。僕はそれを克服するために懸命に取り組まなければならないんだ」

■「自信を持てないと疑いが生じる」とペレス

しかしF1では、ひとたびドライバーが自信を失い始めると、基本的なパフォーマンスに苦しむことに加えてミスも積み重なり始めるものだ。そして、その現象が雪だるま式に大きくなっていく場合もある。

「F1では、コーナーを時速250kmで走るマシンに完全に自信を持てないと少し疑いを持ち始めるものだし、そして、それが今回起きてしまったことなんだ」

そう語ったペレスは、次のように付け加えた。

「腰を下ろして『これは僕には難しすぎる』と言うのは簡単だよ。だけど、結局は続けるしかないんだ。さっきも言ったように、僕はチームと一緒にこの勢いを続けていくのを楽しみにしているよ」

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