NEXT...F1開催スケジュール

【レッドブルF1】ペレスに関する噂は「全くナンセンス」だとヘルムート・マルコ

2023年06月12日(月)17:39 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、レッドブルがセルジオ・ペレスと結んでいる2024年までの契約を中途解除する可能性があるという最近の噂をはっきりと否定した。

■フェルスタッペンとの差が大きく開いたペレス

2023年F1シーズン序盤には、メキシコ出身ドライバーである33歳のペレスが好調な走りを見せて第2戦サウジアラビアGPと第4戦アゼルバイジャンGPで勝利。その時点では現F1チャンピオンであるチームメートのマックス・フェルスタッペンとほぼ互角の戦いを見せていた。

だが、第5戦マイアミGPではポールポジションからスタートしたペレスだったが、9番グリッドからスタートしたフェルスタッペンにコース上で逆転を許してしまった。さらに、第7戦モナコGPでは予選Q1でクラッシュしたことで最後尾グリッドスタートとなったペレスは、決勝はノーポイントに。続く第8戦スペインGPでもフェルスタッペンが完璧とも言える強さを示す中、ペレスはまたも予選で失敗し、決勝も4位に終わってしまった。

これにより、一時は非常に接近していた両者のポイント差も現在では53ポイントにまで広がっている。

■ペレスの立場が危うくなることはない

こうしたことから、最近ではレッドブルがペレスを見限るのではないかとの推測も出てきており、今シーズン途中で、かつて2018年までフェルスタッペンのチームメートを務めていたダニエル・リカルドと交代させる可能性があると報じているメディアもある。

だが、こうした噂について質問された80歳のマルコは、ドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に次のように語った。

「それは全くナンセンスだよ」

「セルジオの立場が危うくなったことはこれまで一度もないし、これからも危うくなることは絶対にないよ」

「マイアミとモナコで彼がやや弱いパフォーマンスに終わった後、私はセルジオに自分の仕事に集中するよう釘を刺したんだ」

「彼は自分が持つポテンシャルをうまく利用しきれなかった。しかし、彼にはマックスという、倒すのが難しい相手がいるんだ。そして、それは彼だけでなく、どのドライバーも現時点では同じ問題を抱えているよ」

■チームの目標達成にはペレスが必要

しかしマルコによれば、ペレスが「今年設定した目標を達成するための重要な要素」であることに変わりはないと主張し、次のように付け加えている。

「我々はできるだけ早く、ドライバーズ選手権で1位と2位を獲得し、再びコンストラクターズチャンピオンになりたいと思っているよ」

■ペレスはフェルスタッペンに勝とうとするべきではない

レッドブルでは、チームに損害を及ぼさない限り、基本的にはフェルスタッペンとペレスを自由に戦わせるつもりだとしている。だが、F1関係者の中には、レッドブルはペレスに対して自分が事実上の「ナンバー2」ドライバーであるということを明確に受け入れさせた方がいいと考えている者もいる。

このことに関して、マルコは現実はそうだと示唆するように、次のように語っている。

「彼(ペレス)は自分のことに集中すべきだし、マックスに勝とうと必死になるべきではないよ。彼は、マックスにとっていい形で物事が進まないときに、そこにいるべきなんだ」

「バルセロナの予選で失敗した後、セルジオはいいレースをして見せたし、それが再び正しい方向への第一歩となったよ」

■シーズン全勝実現には勝てるドライバーが2人必要

ともあれ、今季のレッドブルはここまでの7戦全てで勝利するという圧倒的な強さを示している。そして、全22戦で行われる今年のレース全てでレッドブルが勝利する可能性が高いとも考えられている。

そして、マルコも自分たちがそれを達成する可能性はあると考えているようだ。

「純粋なパフォーマンスという点では、我々にはその可能性があるだろうね。全てのレースにおいて優勝候補筆頭だと言っても言い過ぎではないだろう」

「だが、運に見放されることだってある。それにまだ15レースも残っているし、すぐに何かが起こる可能性だってある。モントリオール(次戦F1カナダGP/18日決勝)でやられてしまうかもしれないよ」

そう語ったオーストリア出身のマルコは、それを実現するためにもペレスの存在が重要になると次のように付け加えている。

「だが、この夢を実現する確率が高まるのは、2人のドライバーが共に勝てる力を持っている場合のみだよ」。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック