アルピーヌのローラン・ロッシCEOが、新たにチーム代表に就任したオットマー・サフナウアーこそ、自分たちが必要としていた人材だと語った。
アルピーヌは17日(木)に、昨年までアストンマーティンのチーム代表を務めていたサフナウアーが新たなチーム代表に就任することを発表した。
これに併せ、新たなエンジン責任者にブルーノ・ファマンが起用されるとともに、昨年レーシングディレクターを務めていたダビデ・ブリーヴィオがレース拡張プロジェクト責任者に就任することも明らかにされている。
昨年からアルピーヌと名前が変わったものの、その実態はルノーのF1ワークスチームであり、搭載しているのはもちろんルノーエンジンだ。だが、昨年までのルノーエンジンはほかのライバルメーカーのものより非力だと言われていた。
しかし、ロッシは、今年のルノーエンジンは十分に戦えるものになるはずだと次のように語っている。
「以前のアプローチは、ピークに達したときにエンジン出力を少し下げていたんだ。速さが十分でなくとも信頼性のあるエンジンの方が好ましかったからね」
「今後は違う取り組み方をしていくことになるし、うれしいことに、ここ数週間で新エンジンはテストベンチですでに何千キロメートルも走行しているよ」
「それは、我々にとってまさに流れを変えるものとなる」
「このチームは停滞していたし、ほぼ負のスパイラルに陥っていたと私は考えている」
「中団では最高レベルのパフォーマンスに届きつつあったと思う。しかし、それは我々が次の挑戦に進むために必要なものではないんだ」
「そこで、その目標を達成するためには、我々にはチームを強化し、従来型の体制に戻す必要があると私は考えたんだ」
そう語ったロッシは次のように付け加えた。
「オットマーはF1で多くの経験を有している。今、我々は自分たちが必要としていたチームマネジャーを得たよ」
一方、サフナウアーのチーム代表就任発表の数日前には昨年までアストンマーティンのスポンサーを務めていた『BWT』が2022年からアルピーヌのタイトルスポンサーとなることもすでに発表されていた。
オーストリアを拠点に水処理関連ビジネスを展開するBWT社はF1以外のモータースポーツでも積極的にスポンサー活動を行っており、かつてレーシングポイントがそうであったようにマシンをピンク色にするよう求めることで知られている。
BWTがアルピーヌのタイトルスポンサーとなったことで、昨年はブルーが基調となっていたアルピーヌF1マシンがピンク、もしくはブルーとピンクが組み合わされたものに変わる可能性もあると考えられている。