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自分自身にイライラするハミルトン「自分の直感を信じるべきだった」メルセデスの戦略に不満/F1トルコGP

2021年10月11日(月)6:39 am

ルイス・ハミルトン(メルセデス)は、追加のパワーユニット交換をしたため10グリッド降格ペナルティを科せられ11番グリッドからスタートし、5位でフィニッシュした。これだけ見れば十分な結果のように見えるが、ハミルトンはイライラし続けていた。

●【2021年F1第16戦トルコGP】決勝レースのタイム、周回数、ピット回数

F1トルコGPの終盤、インターミディエイトタイヤを交換しないで粘り続け、3位まで追い上げて貴重なポイントと表彰台を獲得するチャンスだったが、ラップタイムの落ち方が激しかったためメルセデスは何度かピットインを推奨していた。

メルセデスの戦略は、路面の走行ラインがドライになってスリックに履き替えられるまで耐え忍ぶ、だった。しかし、路面がドライになるか、古いタイヤが持つか、どちらか先かという展開となっていくが、路面の変化よりもタイヤの劣化の方が大きくなっていく。路面は最後までドライタイヤで走れる状態まで改善しなかった。

周囲が新品のインターミディエイトタイヤへ交換する中、ハミルトンは古いインターミディエイトで粘り続けるも徐々にラップタイムを落としていき、最終的には1周当たり1秒以上の速度差が出てきた。

ハミルトンは「スライドしているけど走れるよ!」とチームの判断を何度か無視していた。

タイヤ交換の直前、チームの戦略ツールはすでにタイヤ交換をしても後方から迫っているセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)には勝てないという計算結果を出しており、チームとしてはこのままステイアウトして3位かタイヤバーストというリスクを負うか、3位表彰台を逃して5位になったとしても、それ以下にはならないというギリギリの選択を迫られる。

最終的にハミルトンはチームの戦略に従い58周のレースで50周目にピットイン。最終的に5位でフィニッシュしたものの、3位表彰台と選手権に必要な大量ポイントを逃してしまった。ハミルトンはタイヤ交換後も無線で何度もタイヤ交換をしたことに対して不満をぶつけていた。

「僕たちは(ピットに)入るべきではなかった。僕は言ったよ!」

■自分の直感に従わなかった自分にイライラしている

レース後、ハミルトンは「3位につけたときは気持ちよかったし、『このまま持ちこたえられれば、11位から素晴らしい結果になる』と思っていた」と述べた。

「(この結果は)悪いよ。でも、もっと悪くなったかもしれない」

「今にして思えば、もっと早くにピットインするべきだったと思う。というのも、残り8周でピットインした場合、ドライ路面でミディアムタイヤのグレイニングを起こしている時間はないからだ。その後、さらにポジションを落としそうになるほどのマシンがスライドしていてさらにポジションを落としそうになった。だから、ちょっとイライラするけど、これが現実なんだ」

このレースで、エステバン・オコン(アルピーヌ)が唯一インターミディエイトタイヤを一度も交換しなかったドライバーとなったが、オコンは10位でフィニッシュしている。ハミルトンとオコンは速さが違うためタイヤへの負担が違うとはいえ、ステイアウトを選択したオコンのタイヤはバーストしなかったというのが事実だ。これについてハミルトンは自分の直感に従わなかったことに、自分自身に不満を感じているようだ。

「クルマから降りたばかりで、すべての情報を持っているわけではない」

「僕の直感はステイアウトすべきだと思っていたし、そうすべきだったと思っている。だから、自分の直感に従わなかった自分にイライラしているよ。だけど、僕はチームとして働いているので、アドバイスを受けながらベストを尽くしたんだ」

レースを終えて、ハミルトンのライバルであるフェルスタッペンは2位でフィニッシュしたことで、チャンピオンシップランキングで首位に返り咲き、残り6レースでハミルトンに6ポイント差をつけている。

●【ランキング表】フェルスタッペンがリーダー返り咲き!F1トルコGP終了後のF1世界選手権ポイントランキング

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