F1イタリアGPで起きたルイス・ハミルトン(メルセデス)とのクラッシュによりソチで行われる次戦F1ロシアGPで3グリッド降格ペナルティを受けることになるマックス・フェルスタッペンだが、レッドブル・ホンダではそれに併せてソチで4基目となるエンジンコンポーネントをフェルスタッペンのマシンに投入することになるかもしれない。
レッドブル陣営は先週末のモンツァでフェルスタッペンに下された次戦3グリッド降格ペナルティという裁定に対して異議申し立てを行わないことを表明している。
そして、フェルスタッペンのレッドブル・ホンダF1マシンにはいずれどこかのグランプリで規定数を超える4基目のエンジン投入する必要があることから、レッドブルとしてはメルセデスがアドバンテージを持っていると考えられるソチでそれを実行することを検討しているようだ。
4基目のエンジンを投入すればフェルスタッペンはロシアGP決勝を最後尾グリッドからスタートしなくてはならなくなる。だが、そうすれば3グリッド降格ペナルティの影響は事実上なくなるためだ。
「それはまだ決めていないよ」
そう語ったレッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は次のように続けた。
「だが、ソチではかなりうまくオーバーテイクできると思っているよ」
「ソチはこれまでメルセデスが強いサーキットだった。だが、今年の我々はどこでも競争力があった。だから、すべてが完璧に機能すればそこでもメルセデスに挑戦することができるよ」
こうした中、1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブは、フェルスタッペンとハミルトンによる2021年のタイトル争いは今後も熾烈なものになっていくだろうと予想している。
「今シーズンのフェルスタッペンはよくなっている」
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』にそう語ったビルヌーブは次のように続けた。
「彼は本当の意味でのミスを犯しておらず、常に攻撃を続けている」
「その一方で、ルイスは弱点を見せている。それはメルセデスも同じだ。レッドブルよりももっとね」
そう語ったビルヌーブだが、ハミルトンも今年はこれまで以上に真剣にタイトル争いに臨んでいると次のように付け加えている。
「ロズベルグが去った後、彼らは気楽にやることができていた。ルイスは少しばかり眠ってしまったのかもしれないね。だが、今年は彼が急に目を覚まし、驚異的な存在であり続けているよ」