現在フォーミュラEのポイントリーダーの位置にあるオランダ出身ドライバーのニック・デ・フリースがウィリアムズの2022年のドライバー候補となる可能性が示唆されている。
メルセデスエンジンを搭載するウィリアムズは現在ジョージ・ラッセルとニコラス・ラティフィというコンビで戦っている。
だが、メルセデス所属ドライバーであるラッセルに関しては2022年にはトップチームのメルセデスに昇格する可能性が高いと考えられており、ウィリアムズではその後任として高い評価を受けているドライバーを探しているようだとも噂されている。
現時点では、現在メルセデスで走っているバルテリ・ボッタス、昨年までアルファタウリに所属していたダニール・クビアト、そして昨年スーパーサブとしてレーシングポイント(現アストンマーティン)で大活躍を見せたニコ・ヒュルケンベルグなどが候補者だろうと考えられている。
しかし、メルセデスのモータースポーツ責任者であるトト・ヴォルフは、現在メルセデスのフォーミュラEワークスチームでストフェル・バンドーンと共に戦っているデ・フリースはF1で十分に通用するドライバーだと語るなど、現在チームメートのバンドーンに大きな差をつけてランキングトップに立っているデ・フリースを高く評価している。
こうした中、かつてミハエル・シューマッハがフェラーリで黄金時代を築いた時期にブリヂストンのタイヤエンジニアとしてその活躍を支えてきたオランダ出身のキース・ファン・デ・グリントは、F1にもうひとりオランダ出身ドライバーが登場するのを見てみたいと次のように語った。
「私はF1で走る彼(デ・フリース)を見てみたいよ」
「彼には素晴らしい才能があるが、彼のキャリアは落ち込んでしまった。しかし、近年の彼は、どうしてみんなが彼に大きな期待を寄せていたのか、その理由を再び示しているよ」
2010年から2019年にかけてマクラーレンの若手ドライバー育成プログラムメンバーであったデ・フリースだが、2019年にF2でチャンピオンとなったもののF1シートを獲得することはできず、その年からフォーミュラEに参戦している。
26歳のデ・フリースがこのままフォーミュラEのタイトルを獲得し、F1のドアをこじ開けることができるかどうかにも今後注目が集まることになりそうだ。