F1第10戦イギリスGP(シルバーストーン)金曜日初日に予選が行われ、母国GPを迎えているルイス・ハミルトン(メルセデス)がタイトル争いをしているマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)との大接戦の末、明日初開催となるF1スプリント(予選レース)の1番グリッドを獲得した。
●【2021年F1第10戦イギリスGP】予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数
金曜日の夜に開催されたこの予選は、通常の日曜日のレースのポールポジションを決めるためのものではなく、明日土曜日に行われる初のF1スプリントのグリッドを決めるための予選だ。実験的に開催されたこの新フォーマットでは、全ドライバーはソフトタイヤのみで全力アタックとなり、大興奮の予選となった。
ここシルバーストーンでは過去9年間、全てメルセデスがポールポジションを獲得しており、ハミルトンも得意としている。
しかし、Q1ではフェルスタッペンがハミルトンに0.035秒差の僅差でトップに立った。Q2では今度はハミルトンがフェルスタッペンに0.292秒差をつけてトップを取り返し、残すは最終決戦のQ3のみとなった。
最終決戦のQ3では、ハミルトンが最初のアタックで1分26秒134の最速タイムを出し、暫定トップに立った。これに対してフェルスタッペンもどこまでタイムを伸ばせるかに注目が集まった。
最後のアタックでは、ハミルトンはセクター1とセクター2で全体ベストを出したが、セクター3ではオーバーステアが改善できず1周のタイムは伸ばせなかった。対するフェルスタッペンはセクター2とセクター3で十分なタイムを出すことができず、0.075秒差でハミルトンが予選トップタイムを記録し、F1スプリントの1番グリッドを獲得した。
3番手はトップから0.194秒差のバルテリ・ボッタス(メルセデス)、4番手タイムはセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)が出したものの、ストウコーナーでのトラックリミット違反により5番手となり、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が4番手に上がった。
母国GPを迎えているランド・ノリス(マクラーレン)は6番手、ここまでなかなか結果が残せないダニエル・リカルド(マクラーレン)が7番手と、地元のマクラーレンとしてはまずまずの予選結果となった。
満員の母国のファンの大声援を受けていたのが2戦連続でQ3へ進出したジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)だ。最後のフライングラップで8番手という最高の予選結果を残し、同じく母国GPのウィリアムズのガレージでは初日から最高の笑顔を見ることができた。
9番手はカルロス・サインツ(フェラーリ)、10番手はベテランのセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が入った。
アルファタウリ・ホンダ勢は、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が12番手でQ2敗退、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)が16番手でQ1敗退となった。
明日はフリー走行2回目が行われた後、いよいよF1初の試みとなるF1スプリントという17周のスプリントレースが行われる。スターティンググリッドは今日の予選順となり、F1スプリントのトップ3には3・2・1ポイントが与えられる。