シャルル・ルクレール(フェラーリ)は今年、新しいチームメートであるカルロス・サインツに苦しめられることになるかもしれない。
2020年には4度F1王者となった実績を持つセバスチャン・ベッテル(現アストンマーティン)を圧倒して見せたルクレールだが、今年から3歳年上のサインツを新たなチームメートとして迎えている。
サインツにはまだF1での優勝こそないものの、これまでにトロロッソ、ルノー、マクラーレンでルクレールの倍となる120レースをこなしてきた経験を有している。
■サインツはルクレールにとって危険な存在
今やフェラーリの事実上のナンバー1ドライバーだと見なされている23歳のルクレールだが、1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブは、サインツは楽に勝てる相手ではないと考えている。
「シャルルにとって本当に危険なのはサインツだよ」
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』にそう述べたビルヌーブは次のように続けた。
「カルロスはこれまでこれほど重要なチームにいたことはない。だが、彼は時間をかけて自分自身を成長させてきたし、決意と経験を携えてやってきた」
「それに、彼は速いチームメートを相手にすることにも慣れている。彼は計算高く、懸命に取り組むから、シャルルにとっては非常にやっかいな存在となるだろう」
■今年最もプレッシャーを抱えるのはフェルスタッペン
9日(金)に50回目の誕生日を迎えたビルヌーブはさらに、今年最もプレッシャーを感じるのはタイトル獲得の最有力候補だとも言われているレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンだろうと地元カナダの『Le Journal de Montreal(ジュルナル・ド・モントレアル)』に次のように語った。
「プレッシャーを抱えるのはフェルスタッペンだよ」
「バーレーン(2021年F1開幕戦)でのレースは彼のポケットの中にあったが、彼はそれを失ってしまった。これからのレースで彼がどういうふうに対応するのかを見るのが楽しみでしかたないよ」
「誰もが彼が将来のF1チャンピオンだと考えている。そしてそれを証明できるかどうかは彼にかかっているんだ」
■スプリントレース方式予選は試してみる価値あり
一方、ビルヌーブは今年3レースで試験実施される計画となっているスプリントレース方式予選に関して、最初にそのことを耳にしたときと今では考え方が違ってきていると認めている。
「最初、僕はそういう取り組みに対して批判的だった」
「だけど、その後F1には革新が必要だと理解したんだ」
ビルヌーブはそう語ると次のように付け加えた。
「あまり詳しくない観客にとって金曜日はすごく退屈なものさ。だから、それ(スプリントレース方式予選)は試してみる価値があると思うよ」