現在インディカーで活躍する2人の元F1ドライバーが2021年にインディカーに転籍する可能性があるとうわさされているドライバーたちについて語った。
うわさでは、今季限りでハースのシートを失うことが確定しているロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンがインディカーに転向する可能性もあると言われている。さらに、やはり今年限りでレーシングポイントのシートを失うことになるセルジオ・ペレスのインディカー転向もありえると考えられている。
2013年から2014年にかけてマルシャで走っていたイギリス人ドライバーのマックス・チルトンは2016年からインディカーに戦いの場を移している。そのチルトンはこうしたうわさに関してアメリカの『GQ』誌に次のように語った。
「残念なのはペレスの身に起きてしまうことだよ」
「彼は素晴らしいドライバーだ。だけど、彼がF1に留まるとは僕には思えないんだ。一番道理にかなうのはレッドブルでアレクサンダー・アルボンの後任となることだろうね。だけど、それはレッドブルのやり方ではない。彼らは自分たちが育てたドライバーを昇格させることが多いし、僕にはそれが実現するとは思えないよ」
「彼、ロマン・グロージャン、そしてケビン・マグヌッセンについては最終的にはインディカーで走ることになるだろうという話がひろくささやかれているけれど、そうなったら素晴らしいだろうね」
「彼らなら速さを示すことができるだろう。だけど多くのシートがもう決まっている。彼らは自分たちにどれほどの力があるかを示すことができる速いクルマを持つチームを望むだろうけれど、そうしたチームのシートもすでに決まってしまっているよ」
一方、やはり現在インディカーに参戦している元F1ドライバーのマーカス・エリクソンは、デンマークの『BT』紙からマグヌッセンが2021年にインディカーに移籍する可能性があると思うかと質問されると次のように答えている。
「ケビンは僕がF1キャリアを終えたときと同じ状況にいるんだ。最高レベルではないチームにいれば自分の力を証明してみせるのはすごく難しいよ」
「インディカーはドライバーが大きな違いを生むシリーズなんだ。もちろん、資金力によりチーム規模には違いがある。だけどF1よりもドライバーに依存する部分がもっと大きいんだ。それが僕にとっては大きな動機付けとなったよ」
「ドライバーとして見た場合、ケビンはかなり攻撃的なドライビングスタイルだし、インディカーにはよく合うだろうと思う。アメリカのモータースポーツでは競技委員が介入することは少ないからF1よりももっとハードなドライビングが許容されるし、ケビンはそれが気に入るだろうと僕は思うよ」
2018年シーズン限りでザウバー(現アルファロメオ)のシートを失い、2019年にインディカーに転向したエリクソンは、インディカーについて以前マグヌッセンと話をしたことがあると認めたものの、2021年シーズンにどこかのチームと契約をまとめることができるかどうかは不透明だとしている。
「現時点ではもうそれほど多くのシートが残ってはいないみたいだ」
現在は名門インディカーチームのひとつであるチップ・ガナッシ・レーシングに所属している30歳のスウェーデン出身ドライバーはそう語ると次のように付け加えた。
「だけど、速さがあり、潤沢な財政的支援もあるならばシートを作り出すことも簡単だよ。チームが走らせることができるのが2台に限定されているF1とは違うからね」