2021年にフェルナンド・アロンソを迎え入れることになったルノーだが、チームを率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)にとって一番の懸念は、アロンソがチームメートの士気をくじいたりチーム内で問題を引き起こしたりすることがあると言われていることのようだ。
実際のところ、フランスのF1ファンの中には来季からアロンソのチームメートを務めることになる若いフランス人ドライバーのエステバン・オコンが潰されてしまうようなことになるのではないかと心配している者もいるようだ。
アビテブールも確かにルノーとしてそのことは心配したと認め、次のように語った。
「フェルナンドの評判については話し合ったよ」
「彼にとってこのスポーツからいったん離れることが重要だった理由のひとつはそれだったからね」
しかし、かつてマクラーレンのレーシングディレクターとしてアロンソと一緒に戦った経験を持つエリック・ブーリエは、アロンソの存在は来年からチームメートを務めることになるフランス人ドライバーのエステバン・オコンにはいいことだと考えている。
「フェルナンドと一緒にやることで、彼(オコン)はそこからインスピレーションを得ることができるだろうし、成熟度を増し、チームをひとつにまとめる力も身につけられるだろう」
母国フランスの『Ouest-France(ウエスト・フランス)』にそう語ったブーリエは次のように続けた。
「もし彼がアロンソの陰に隠れてしまうようなことになれば、彼は我々がそうなって欲しいと考えているようなリーダーではないということだ」
「だが、正直に言って、私はそんなことにはならないと思っているがね」
かつてルノーからロータスと、エンストンに拠点を置くチームで長く指揮をとっていたブーリエは、2005年と2006年にF1チャンピオンとなった38歳のアロンソと23歳のハングリーなオコンというコンビは、ルノーにとっては「これ以上ない手強いラインアップ」になるはずだと付け加えている。