FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、F1において新型コロナウイルスによって大きな痛手を受けたのは小規模チームだけではないと語った。
74歳のトッドはカナダのフランス語紙である『La Presse(プレス)』に対し、新型コロナウイルスのパンデミックによりF1に関係する者すべてがレース開催の見合わせ、ファクトリー閉鎖などによる影響を受けていると語り、次のように続けた。
「F1においてこの伝染病によって財政的影響を受けたのは1つや2つのチームに限られているわけではない」
「メーカー、パートナー、サプライヤー、すべてに影響が及んでいる」
「だが、とりわけ特定のチームは大きな影響を受けており、ウィリアムズは買収希望者を探すと発表している」
「しかし、喜ばしいこともあった。それはルノーが(F1を)継続することを決めたと聞いたときだ。彼らは自動車とF1における歴史の一部なのだからね」
そう語ったトッドだが、F1は新型コロナウイルスが終息した後の世界においてもいい位置をキープできるだけの幸運も持ち合わせていると考えている。トッドは、それは2014年に導入していた現行のハイブリッド方式エンジンだと次のように付け加えた。
「F1にハイブリッドエンジンを投入したときにはかなり批判されたが、もしその決断をしていなかったら、今ごろどうしてそうしなかったのかと批判されていただろうと実感しているよ」