かつてフェラーリのチーム代表を務めていたステファノ・ドメニカリが、ロバート・クビサがフェルナンド・アロンソのチームメートになっていたら面白いことになっていただろうと語った。
2011年にロータスに在籍していたクビサだが、シーズン開幕前に参戦したラリーでの事故で大けがを負ってしまい、その後F1から姿を消すことになってしまっていた。
だが、その後、実はクビサが2012年にフェラーリに移籍する契約を結んでいたことが明らかになっている。
2008年から2014年シーズン序盤までイタリアが誇る名門F1チームを率いていたドメニカリはその当時のことを振り返りながら『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に次のように語った。
「あの事故が起きるまで、ロバートは非常にハイレベルなレーシングドライバーだったよ」
「彼がアロンソのチームメートになっていたら面白かっただろうね」
クビサはその後懸命にリハビリに務め、2019年には8年のブランクをへてウィリアムズで奇跡とも言えるF1復帰を果たした。
だが、ウィリアムズF1マシンの戦闘力がライバルたちに大きく後れをとっていたこと、さらにはルーキードライバーであったチームメートのジョージ・ラッセルにも完敗したことで、わずか1年でそのシートを失ってしまった。
35歳のクビサは、2020年はアルファロメオのリザーブドライバーを務めている。
一方、2014年限りでフェラーリを去ったアロンソの後任として2015年からナンバー1ドライバーの座についたのがセバスチャン・ベッテルだった。
しかし、ベッテルも2019年シーズンには苦戦を強いられ、2021年のこのままフェラーリに残留できるのかどうかが不透明な状況となっている。
現在はランボルギーニのCEOを務めるドメニカリは、そのベッテルに関する質問を受けると次のように答えた。
「セブ(ベッテルの愛称)は覚悟を決めてくるだろうね」
「感情やエネルギーという面からは、(新型コロナウイルスによる)全く不透明な現在の状況においてそれらをうまくコントロールし続けるのは難しいものだよ。だが、辛辣な批判を受け、厳しいシーズンを送ったことで、彼は自分が何者なのかを示したいと思うだろう」
「セバスチャンが素晴らしいチャンピオンであることに変わりはないよ」
そう語ったドメニカリは次のように付け加えている。
「彼らはすでに(契約)延長に向けた交渉に入っているとビノット(フェラーリ/チーム代表)は言っていた。だから、彼(ベッテル)もうまく立ち回るはずだよ」