1996年にウィリアムズでF1チャンピオンとなったデーモン・ヒルが、現チャンピオンであるルイス・ハミルトン(メルセデス)を攻略するためのヒントを提供している。
現在はイギリスのテレビ局でF1解説者を務める59歳のヒルは、『公式F1マガジン』から昨年通算6回目のF1チャンピオンとなったハミルトンの弱点をいくつか指摘して欲しいと質問されると次のように答えている。
「それを考えつくのは難しいな」
「ドライバーとしての今の彼は、飛び抜けた才能、経験、自信すべてがミックスされており、ほとんど攻略不能と言えるほどだ」
「それはすべてのパーツの合計よりも強力なブレンドだし、彼は本当に並外れているよ」
しかし、そのハミルトンを攻略することに成功したドライバーもいた。2016年にハミルトンとのチームメート対決を制してドライバーズタイトルを獲得したニコ・ロズベルグだ。
当時、ロズベルグは自分の仕事にこれ以上ないほど専念すると同時に、ハミルトンを精神的に不安定にするための戦略を展開したと考えられている。
「彼(ハミルトン)に勝つための唯一の方法は、ニコがやったように、彼を動揺させることだろうね」
「ルイスはずるいことはしないし、狡猾さも持ち合わせていないようだ」
そう語ったヒルは次のように付け加えた。
「彼を動揺させようとする者に対するときには、彼は少しばかり弱さを見せるかもしれないね」
2020年はハミルトン対レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンという構図でシーズンが展開されていくのではないかと予想されていたが、新型コロナウイルスのパンデミックによりいまだにシーズン開幕を迎えられない状態が続いている。
一刻も早くcovid-19と命名された新型コロナウイルス問題が終息し、世界が安心と健康を取り戻し、F1ファンがハミルトンやフェルスタッペンたちの戦いを楽しむことができる状況を迎えられることを願うばかりだ。