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「フェラーリはテストで本当の速さを隠していた」とメルセデスのボス

2020年03月12日(木)19:10 pm

メルセデスF1チームのトト・ヴォルフCEOはまだ今年のフェラーリにF1タイトル争いのチャンスがないとはみなしていないようだ。

2月にバルセロナでトータル6日間にわたって行われたプレシーズンテストではフェラーリに速さが見られなかった。だが今季のフェラーリF1マシンに特徴的だったのは、コーナーでは昨年よりも速かったものの、ストレートでの速度が2019年との比較では大きく劣っていたことだ。

最近、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)とフェラーリが疑惑の対象となっていた2019年仕様F1エンジンの調査を終わらせるための「秘密の合意」を結んだことが明らかになり、ライバルチームたちの強い反感を買っている。

そして、プレシーズンテストでのフェラーリの遅さは、やはり2019年仕様エンジンに何か違法な技術が用いられていたためだったのだと受け止めているF1関係者も少なくない。

しかし、ヴォルフは本当のことはまだ分からないと考えているようだ。ヴォルフは母国オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』に次のように語った。

「彼ら(フェラーリ)が本当に遅くなったのかどうか、様子を見ることにしよう。彼らはテストではごまかしていたんだ」

ドイツ出身の元F1ドライバーであるクリスチャン・ダナーもプレシーズンテストを振り返りながらフェラーリに関してテレビ局『RTL』に次のように語っている。

「彼らのコーナリングは進歩していたのが見てとれた。あのクルマの速さが足りなかったのはシャシーもしくはエンジンによるものだろう」

「彼らは最大のパワーで走るときに問題を抱えているように見える」

「彼らは冬の間に完全に新しいエンジンを造った。だが、どういうわけか、彼らはまだあまりにも遅いよ」

ともあれ、上にも書いたように、プレシーズンテストで2020年型フェラーリのストレートスピードが遅かったのは、やはり2019年のフェラーリエンジンに何か違法な技術が用いられていたことの証明だと考えている者は多く、フェラーリ及びフェラーリと技術提携契約を結んでいるアルファロメオ、ハースを除く7チームはFIAに対し、今回のフェラーリとの「秘密の合意」の内容を開示するよう求めている。

これに対し、FIAのジャン・トッド会長はそうしたライバルチームたちの行為は「無礼かつ中傷的」だと非難している。

だが、ダナーはライバルチームたちが怒るのも無理はないと次のように語っている。

「チームたちは当然のことながら、エンジンのルールとそこにグレーゾーンが存在する可能性が自分たちのパフォーマンスにどういう影響を及ぼすのかを知りたいわけだからね。そして、金についても同じなのは当然だ」

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