フェラーリの地元イタリアのメディアが、フェラーリは自らのミスで墓穴を掘ってしまうことが多いと嘆いている。
●【画像:決勝レース結果】2019年F1第17戦 日本GP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
鈴鹿での日本GPを終え、いよいよ来週からF1はアメリカ大陸に戦いの場を移すことになる。
残すところあと4戦となったが、メルセデスはすでに鈴鹿において6年連続となるコンストラクターズタイトルを手中に収めた。そして、ルイス・ハミルトンが自身通算6回目のドライバーズタイトルを獲得するのも時間の問題となっている。
メルセデスは2014年以降ここまでにハミルトンが4回、すでに引退したニコ・ロズベルグが1回(2016年)ドライバーズタイトルを獲得してきており、F1チャンピオンも6年連続で排出することがほぼ確実な状況だ。
6年連続でのコンストラクターズタイトル獲得は1999年から2004年にかけてフェラーリも記録しているが、ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの両方を6年連続で獲得するのはF1史上初めてのこととなる。
フェラーリの地元イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、ポールポジションをとりながらスタートで失敗し、最終的に2位で日本GP決勝を終えたセバスチャン・ベッテルに対する嫌みもこめながら次のように報じている。
「トト・ヴォルフに導かれたこの類いまれなチーム(メルセデス)を賞賛するしかない」
「ベッテルはポールポジションを無駄にしてしまった。メルセデスは強い。だが、フェラーリが彼らを楽にしてしまっているのだ」
しかし、フェラーリの2019年型F1マシンがシーズン後半にそのパフォーマンスを高めてきているのも事実だ。夏休み明けの第13戦ベルギーGP以降、ここまで5戦連続でフェラーリがポールポジションを獲得している。
イタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』は、「フェラーリのエンジニアたちは奇跡を起こし、予測不能のクルマを簡単にポールポジションがとれる危険な武器に変えてしまった」とこれを評価している。
しかし、5回連続でポールはとったものの、第16戦ロシアGPと先週末の日本GPではそれを勝利に結びつけることができずに終わっており、それがフェラーリの今後の課題となりそうだ。
イタリアの『Tuttosport(トゥットスポルト)』は、「フェラーリはあまりにも多くのチャンスを無駄にしている」と指摘している。