現役時代に4度F1タイトルを獲得した元F1ドライバーのアラン・プロストが、苦戦を強いられているフェラーリのセバスチャン・ベッテルが再びトップ争いに加わってくることを期待していると語った。
今シーズン開幕前には今年こそ最強メルセデスを破ってフェラーリにF1タイトルを持ち帰るのではないかと期待されていたベッテルだが、現時点ではすでにランキングトップのルイス・ハミルトン(メルセデス)に94ポイントもの差をつけられている。
客観的に考えれば、残り9レースでその差を逆転できる可能性はほとんどないだろう。
そればかりか、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンにも先行を許して現在ランキング4番手に位置しているベッテルにとっては、シーズン後半にフェルスタッペンを逆転するとともに、現在32ポイント差となっているバルテリ・ボッタス(メルセデス)も逆転してランキング2番手の位置をキープすることを今季の修正目標にせざるを得ない状況だ。
現在はルノーF1チームの非常勤取締役を務めるプロストは、母国フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。
「彼(ベッテル)は直近の2レースで表彰台に上っている。だが、それは彼のキャリアにおける困難な時期が終わったことを示すものではない」
「私の目には、セバスチャンはまだ苦しんでいるように見える。これまでの数年よりももっと期待できると思っていただけに無理もないことだがね」
そう語ったプロストは、自分同様4度F1タイトルを獲得した実績を持つベッテルについて次のように付け加えた。
「だが、私は彼が現在の困難を乗り越え、再び勝利を目指して戦えるようになることを期待しているよ」