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FIA前会長が「ハロ」と「バジェットキャップ」を評価

2019年02月14日(木)16:47 pm

FIA(国際自動車連盟)の前会長であるマックス・モズレーが、2018年からF1マシンに採用されたコックピット保護システムを評価した。

この「ハロ」と呼ばれるシステムはフォーミュラカーを運転するドライバーの頭部を保護する目的で導入されたものだ。しかし、それによってフォーミュラカーの見栄えが悪くなるという意見や、マシンがひっくり返った場合にドライバーの脱出を妨げてしまう可能性があるという批判的な意見もあるのが事実だ。

■ハロ導入は正しい

だが、2009年までFIA会長を務めていたモズレーは、自分の後任として同年7月からFIAを率いている現会長ジャン・トッドがハロの導入を進めたのは正しいことだったと考えている。

「2009年以降、私はレースには顔を出していないが、テレビでたくさんのレースを見ているよ」

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったモズレーは次のように続けた。

「もはやハロが装着されていないクルマは流行遅れに見えるし、間違っていると思えるよ」

「60年代以降、このスポーツはどんどん安全になるとともに金がさらに重要な役割を担うようになっており、それが面白さを損ねていると耳にしてきた。それにもかかわらず、F1はさらに人気が高まってきている」

「葬儀に行くことになるリスクを美化している人たちに忠告するが、若いスポーツマンの死を経験すること以上に悲惨なものはない。確かに、彼は自分が大好きなことをやって死んだわけだ。だが、身内の者たちにとっては恐ろしいことでしかないんだ」

■大規模チームは決してバジェットキャップを望まない

モズレーはさらに、FIA現会長のトッドとF1オーナーのリバティ・メディアが、F1チームの予算に一定の上限値を設ける“バジェットキャップ”を導入しようとしていることに関しても評価している。だが、モズレーもこの件に関しては大規模F1チームたちが強い抵抗を見せるだろうと考えている。

「自分たちのテクノロジーによって進歩を遂げてきた彼らは、今のシステムを変えることに関してはかなり保守的なんだ。彼らは何も変えることを望んでいないよ」

「とりわけ、大きな資金を持つチームは自分たちよりも小規模予算のチームに対する優位性を手放したいとは思わない。(ほかのチームに比べて)3倍も多い社員を抱えていれば、それはより大きな排気量のエンジンでレースをするようなものだからね」

そう語った78歳のモズレーは次のように付け加えた。

「こういうチームたちは決してバジェットキャップには賛成しないよ」

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