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【予選レポート】鈴鹿の天候もトロロッソを応援 ホンダの母国で上位グリッドをゲット/F1日本GP

2018年10月06日(土)17:22 pm

2018年F1第17戦日本GPが10月6日(土)、鈴鹿サーキット(1周5.807km)で2日目を迎え、15時から行われた予選でメルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。今季8回目、通算80回目。

●【画像:予選結果】2018年F1第17戦 日本GP予選Q1-Q2-Q3のタイム差、周回数

【予選Q1】ホンダ勢がそろってQ2進出

18分間で行われるQ1は、時折小雨が降る不安定な天候のもとでスタート。風も強く、ドライバーにとってはかなり厳しい条件下での戦いとなった。

ここまでの3回のフリー走行すべてでトップタイムを刻んだハミルトンがここでもいい走りを見せてトップタイムを刻む中、最大のライバルであるセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はヘアピンでスピンを喫するなどなかなかリズムに乗ることができない。

そんな中、セッション開始から8分ほどが経過したところでザウバーのマーカス・エリクソンがターン7でコントロールを失ってクラッシュ。ドライバーにけがはなかったが、ここでセッションは赤旗中断となる。

セッションが再開されると、まだタイムを刻んでいなかったドライバーたちがアタックを開始。全員のタイムが出そろった時点でトロロッソ・ホンダ勢はブレンドン・ハートレーが14番手、ピエール・ガスリーが15番手と通過ギリギリのポジションに位置した。

Q1セッション終盤にQ2進出をかけた最後の戦いが開始されるとトロロッソ・ホンダ勢も順位を改善し、最終的にガスリーが10番手、ハートレーが14番手でQ2進出を決めた。

フリー走行3回目でクラッシュし、必死にマシンを修復して予選に臨んだルノーのニコ・ヒュルケンベルグだったが、最後に力尽きてQ1敗退となってしまった。

Q1でノックアウトされた16番手から20番手までのドライバーは以下の通り。
16番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、17番手セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)、18番手フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、19番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)、20番手マーカス・エリクソン(ザウバー)。

【予選Q2】リカルドに不運 トロロッソは2台ともQ3へ

15分間で争われるQ2がスタートすると、メルセデス勢は鈴鹿に持ち込まれたドライタイヤの中で中間に位置するソフトタイヤでコースイン。明日の決勝でのタイヤ戦略を有利にする作戦をとってきた。

一方、フェラーリ勢は一番軟らかいスーパーソフトタイヤでコースに入るが、ソフトタイヤでメルセデス勢が出したタイムを上回ることができない。このセッションではバルテリ・ボッタス(メルセデス)がトップタイムを刻み、それにハミルトン、ベッテル、キミ・ライコネン(フェラーリ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と続いていく。一方、ここでダニエル・リカルド(レッドブル)のマシンにトラブルが発生。リカルドはタイムを刻むことなくガレージへと戻る。

この時点では6番手7番手にフォース・インディアのエステバン・オコンとセルジオ・ペレスがつけ、8番手にロマン・グロージャン(ハース)、そして9番手10番手にトロロッソ・ホンダのガスリーとハートレーが続いた。

だが、この時点ではシャルル・ルクレール(ザウバー)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、カルロス・サインツ(ルノー)、そしてリカルドと十分にトップ10入りが狙えるドライバーたちが背後に位置しており、トロロッソ・ホンダ勢がQ3に進出できるかどうかは最後のアタック合戦の結果次第という状況となる。

そして、Q2の残り時間が5分を切ったころから各ドライバーがコースに向かい始める。ところがその直後にまた鈴鹿サーキットに雨粒が落ち始めた。これで路面が一気にぬれはじめ、ルクレールもたまらずコース上でスピンするなど、タイムを短縮するチャンスがなくなってしまう。

一方、レッドブルのガレージではリカルドがクルマから降り、ノータイムの15番手で予選Q2敗退が確定してしまった。こうした状況も幸いし、トロロッソ・ホンダ2台のQ3進出が確定した。

Q2でノックアウトされた11番手から15番手までのドライバーは以下の通り。
11番手シャルル・ルクレール(ザウバー)、12番手ケビン・マグヌッセン(ハース)、13番手カルロス・サインツ(ルノー)、14番手ランス・ストロール(ウィリアムズ)、15番手ダニエル・リカルド(レッドブル)。

【予選Q3】トロロッソ・ホンダ勢が好位置を確保

12分間で戦われるQ3がスタート時刻を迎えるころには雨はほとんど上がっていたものの、路面はまだぬれた個所も残されていたためメルセデスのガレージ内でも雨用タイヤを準備している様子が映像で伝えられた。しかし、映像で見る限りコース全体を見ればドライタイヤでいける状態だと思われた。

ところが、フェラーリはここでギャンブルに出たか、Q3が開始されるとベッテルとライコネンはいずれも浅溝の雨用タイヤであるインターミディエイトを装着してコースへと向かっていく。しかし、ほかのチームはすべてドライタイヤを選択。

しかし、コースはやはりドライタイヤで十分にタイムが出せる状態であり、フェラーリ勢は1周を終えた時点でピットに戻ってスーパーソフトタイヤに交換するというちょっとしたドタバタ劇を演じてしまった。

この間にメルセデスのハミルトンが暫定ポールタイムをマーク。それにボッタスとフェルスタッペンが続いていく。スーパーソフトタイヤに交換したライコネンが少し遅れてタイムアタックに臨むが、フェルスタッペンに次ぐ4番手タイムにとどまる。そしてなんとベッテルは途中でコースオフするミスを犯してしまい9番手タイムにとどまった。

この時点でトロロッソ・ホンダ勢はハートレーが6番手、ガスリーが7番手に位置した。

ドライバーたちがいったんピットへ戻りタイヤを交換し、Q3最後のアタック合戦に向けてコースへと出て行く。ところがこのタイミングで再び雨が落ち始め、またもコースコンディションが悪化し始めた。

結局、この後はタイムを短縮できるような状態ではなくなり、ハミルトンの2年連続での鈴鹿でのポールポジション獲得が確定した。ハミルトンに勝つことがわずかに残された逆転タイトル獲得の必須条件となっているベッテルは9番手に終わり、まさにがけっぷちに追い込まれた状況で明日の決勝を迎えることになった。

トロロッソ・ホンダはいくつかの運も味方につけ、2台そろってホンダの母国でQ3進出を果たした。トロロッソ・ホンダが2台そろってQ3に進出したのは第12戦ハンガリーGP以来今季2回目。トロロッソ・ホンダは明日の決勝を上位入賞が期待できる6番グリッド、7番グリッドからスタートすることになる。

■予選トップ10ドライバー

ポールポジション/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:27.760
2番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) 1:28.059
3番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 1:29.057
4番手/キミ・ライコネン(フェラーリ) 1:29.521
5番手/ロマン・グロージャン(ハース) 1:29.761
6番手/ブレンドン・ハートレー(トロロッソ) 1:30.023
7番手/ピエール・ガスリー(トロロッソ) 1:30.093
8番手/エステバン・オコン(フォース・インディア) 1:30.126
9番手/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ) 1:32.192
10番手/セルジオ・ペレス(フォース・インディア) 1:37.229

F1日本GP決勝は、明日の14時10分にスタートする。

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