2018年F1第10戦イギリスGPが7月7日(土)、シルバーストン・サーキット(全長5.891km)で2日目を迎え、現地時間14時(日本時間22時)から行われた予選でメルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。今季4回目、通算66回目。
●【画像:予選結果】2018年F1第10戦イギリスGP予選Q1-Q2-Q3のタイム差、タイヤ、周回数
フリー走行3回目でメカニカルトラブルによりクラッシュしたトロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーはマシンの修復が間に合わず、予選は全19台で争われることになった。
【予選Q1】またも赤旗中断が発生
18分間で行われたQ1では、セッション開始から3分が過ぎたところでウィリアムズのランス・ストロールがコースオフしてグラベル上でクルマをストップさせてしまう。これでセッションは14分25秒を残して赤旗中断となる。
ストロールはこれで予選をノータイムで終えることとなり、事実上タイム争いでノックアウトされるのは3人だけとなった。
セッションが再開されると今度はウィリアムズのセルゲイ・シロトキンがコースオフ。シロトキンはグラベルにつかまるも、なんとか自力で抜け出してピットまで戻ることに成功。ここではセッションが中断となることはなかった。
トップチーム勢が順当に上位を占めて行く中、Q1終盤にはトロロッソ、ルノー、ウィリアムズによるQ2進出争いが展開される。トロロッソのピエール・ガスリーは終盤15番手に下がり、最後はルノーのカルロス・サインツの結果待ちという状況となる。だが、サインツはガスリーのタイムに届かず、ガスリーがぎりぎり15番手でQ2進出を決めた。
Q1でトップタイムを刻んだのはフリー走行3回目で首に不調を訴え、痛み止めの注射を打って予選に臨んだセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)だった。
Q1でノックアウトされた16番手から19番手までのドライバーは以下の通り。
16番手カルロス・サインツ(ルノー)、17番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)、18番手セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)、そしてランス・ストロール(ウィリアムズ)がノータイムでQ1敗退となった。
【予選Q2】ガスリー無念のQ2敗退
15分間で争われたQ2では、まずはハミルトンが好タイムを刻んでトップに立ち、それにベッテル、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、キミ・ライコネン(フェラーリ)が続く展開となる。
好調ぶりを示すザウバーのシャルル・ルクレールはトップ10に食い込み、自身2回目のQ3進出の可能性が見えてくる。一方、ガスリーは最初のアタックでは15番手に沈み、Q3進出に向けて厳しい状況に追い込まれてしまった。
Q2の残り時間がわずかとなり、Q3進出をかけた最後の戦いが開始されるとQ3進出を目指すニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、マーカス・エリクソン(ザウバー)、そしてガスリーが順位アップを目指して懸命の走りを繰り広げる。
フリー走行3回目ではわずか4周しかできず、ほとんどぶっつけ本番で予選に臨んだガスリーはひとつ順位を上げるも14番手でQ2敗退が確定。そのほかのドライバーたちも10番手に位置していたエステバン・オコン(フォース・インディア)のタイムを上回ることができなかった。
Q2でトップに立ったのはハミルトンで、それにベッテルが続き、この2人によるポールポジション争いに期待がもたれる展開となった。
Q2でノックアウトされた11番手から15番手までのドライバーは以下の通り。
11番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、12番手セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、13番手フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、14番手ピエール・ガスリー(トロロッソ)、15番手マーカス・エリクソン(ザウバー)。
【予選Q3】ハミルトンが逆転で4年連続ポール
12分間で戦われたQ3では、セッション開始と同時にトップ3チームの6名のドライバーと10番手でQ3進出を果たしたエステバン・オコン(フォース・インディア)がコースへと向かう。ハースのロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセン、Q2を9番手で突破したザウバーのルクレールはタイミングをずらして1回のアタックにかける作戦をとった。
最初のアタックで暫定ポールシッターのポジションについたのはベッテルだった。暫定ポールタイムは1分25秒936で、ハミルトンはわずか0.057秒ベッテルに及ばず2番手だった。
そしてポールポジションを決めるQ3最後のタイムアタックが開始されると、先にアタックを開始したハミルトンがセクター2でベッテルのタイムを上回るペースを示し、その勢いのままベッテルの暫定ポールタイムを上回る1分25秒892をマーク。
ベッテルは最後のアタックではリズムに乗ることができず、ハミルトンのタイムには届かない。だがチームメートのライコネンがセクター1でハミルトンのタイムを上回り、最後に大逆転でのポール獲得が期待された。しかし、ライコネンはセクター2でペースを落としてしまい、結局3番手タイムに終わった。
これにより、地元イギリスのファンの大声援を受けながら、ハミルトンが母国で4年連続となるポールポジションを獲得。イギリスGP5連覇に向けて明日の決勝を一番前のグリッドからスタートすることになった。
第8戦フランスGPで予選8番手となって一躍注目の人となったザウバーのルクレールはキャリア2回目となるQ3進出を果たし、9番手で予選を終えている。
■予選トップ10ドライバー
ポールポジション/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:25.892
2番手/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ) 1:25.936
3番手/キミ・ライコネン(フェラーリ) 1:25.990
4番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) 1:26.217
5番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 1:26.602
6番手/ダニエル・リカルド(レッドブル) 1:27.099
7番手/ケビン・マグヌッセン(ハース) 1:27.244
8番手/ロマン・グロージャン(ハース) 1:27.455
9番手/シャルル・ルクレール(ザウバー) 1:27.879
10番手/エステバン・オコン(フォース・インディア) 1:28.194
F1イギリスGP決勝は、明日の日本時間22時10分にスタートする。
●【予選ハイライト動画】大接戦の激しい予選/F1第10戦イギリスGP