メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、今季のF1開幕戦オーストラリアGPでFIA(国際自動車連盟)のF1競技委員たちがレッドブルのダニエル・リカルドに与えたペナルティーは厳し過ぎたし、F1にとってよいことではなかったと主張した。
ホームレースとしてメルボルンでのF1開幕戦に臨んだオーストラリア出身ドライバーのリカルドだが、金曜フリー走行2回目で赤旗が掲示された際にルールで定められた速度を維持しなかったとして3グリッド降格ペナルティーを科せられてしまった。
だが、今回のリカルドへのペナルティーに関しては厳し過ぎたという受け止め方をしているF1関係者も少なくないようだ。
「もしFIAとチャーリー・ホワイティング(F1競技委員長)がこういう形で始めているのであれば、F1はまた間違った方向に戻ってしまうことになる」
現役時代には3度F1王座についた伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、母国オーストリアのテレビ局『ORF』にそう語ると、次のように付け加えた。
「私だったら彼(リカルド)に違うペナルティーを与えていただろう。そうすれば彼は本来自分がいるべき位置からスタートできただろう。そしてオーストラリアの人たちもレースをさらに楽しむことができたはずだよ」
オーストラリアGP予選で5番手となったリカルドは、ペナルティーにより決勝は8番グリッドからスタート。決勝ではライバルチームのリタイアなどにも助けられ、最終的には4位まで順位を上げてチェッカーフラッグを受けている。