ルノーが今季グリッド降格ペナルティー覚悟で年間4基のPU(パワーユニット)を投入する計画を立てているようだと報じられたが、今季ルノーのフルタイムドライバーを務めるカルロス・サインツがその判断を支持すると語った。
昨年まではドライバー1人あたり年間を通じて4基のPUを使用することが認められていた。だが、今年は昨年よりも1レース多い全21レースで争われることになるものの、使用できるPU数は3基までとなる。そして、これを超える数のPUを投入した場合はそのレースで大きなグリッド降格を受けることになるわけだ。
■年間4基のPU投入を示唆するルノー
だが、伝えられるところによればルノーではシーズン終盤にグリッド降格ペナルティーを受ける覚悟で最初から4基を投入する方針を立てているという。その方がPUのパフォーマンス開発をより推進することが可能となるためだ。
ルノーのF1プロジェクトを率いるマネジングディレクターのシリル・アビテブールも、その戦略で行った方がルノーPUを使うドライバーやチームにとってのメリットが大きいはずだと主張している。
■ルノーにとってはその方が有利だとサインツ
レッドブル所属ドライバーながら今季はレンタル移籍によりルノーで走ることになっているサインツもその方がいいと考えているようだ。
サインツはフィンランドのテレビ局『MTV』に次のように語った。
「僕たちはF1タイトルを狙っていくわけじゃないから、たくさんのエンジンを使いたいだけ使うことができるよ」
「それぞれのエンジンが以前のものよりも改善されていなければだめだけれどね。僕たちのプロジェクトはまだ開発途上にある。だからより多くのエンジンを使えば、それだけ前進できるはずさ」
■今年のルノーは大きく進歩しているとヒュルケンベルグ
確かに、ルノーが2018年のF1タイトルをとる可能性は小さいだろう。だが、チームは3強チームと呼ばれるメルセデスAMG、フェラーリ、レッドブルの次に位置するランキング4位となることを今季の目標としている。
サインツのチームメートであり、ルノーでの2シーズン目を迎えるニコ・ヒュルケンベルグは次のように語った。
「3強チームにはまだ追いつくことはできない。だけど、彼らのすぐ後ろには行きたいと思っているよ」
「(クルマの)ボディーは去年とあまり大きく違っているようには見えないかもしれないけれど、カバーの下には新しいものがたくさん隠されているんだ。ちょっとした技やさらに洗練されたエンジニアリング作業によるものがね」
「僕たちもうまく前進できているよ」とヒュルケンベルグは付け加えている。