『SF71H』(コードネームは『669プロジェクト』)は、F1世界選手権で戦うべくフェラーリによって設計・生産された64番目のシングルシーターカーだ。
昨シーズンに導入されたルール変更では、パフォーマンスを向上させることを目指したエアロダイナミクスの変更やワイドタイヤの導入が実現した。今年は、昨年得た経験を活かして作られたF1カーとなっている。
2017年の『SF70H』と比較すると、ホイールベースはわずかに変更されており、サイドディメンションも冷却システムとともに修正されている。
サスペンションは実証済みのテストに従い、フロントがプッシュロッド、リヤをプルロッドにしている。サスペンションデザインは、ワイドタイヤ1年目だった昨シーズン中に得られた経験に基づいてアップデートされた。
■技術データ
・シャシー:カーボンファイバーとハニカム複合構造
・ギアボックス:縦置きフェラーリ製(8速+後退)
・油圧制御されたリミテッド・スリップ・ディファレンシャル
・セミオートマチックハイスピード、電子制御ギアチェンジ
・ブレンボ製、空冷式カーボンディスクブレーキ(前後とも)。リヤブレーキにブレーキ・バイ・ワイヤシステムを装備
・プッシュロッド・フロントサスペンション
・プルロッド・リヤサスペンション
・重量(水、オイル、ドライバー含む):733 kg
・13インチOZホイール(前後とも)
■ERSシステム
バッテリーエネルギー(1周あたり):4 MJ
MGU-Kの出力:120 kW
MGU-K最大回転数:50,000
MGU-H最大回転数:125,000
■フェラーリ062 EVOエンジン
排気量:1600 cc
最大回転数:15000
スーパーチャージャー:シングルターボ
燃料流量:100kg/hr max
燃料量:105kg
構成:V6 90度
シリンダー数:6
ボア:80 mm
ストローク:53 mm
バルブ:4バルブ/シリンダー
インジェクション:ダイレクト、最大500bar