マクラーレンのエグゼクティブディレクターを務めるザック・ブラウンが、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がまたチームに復帰するなら大歓迎だと語った。
2007年にマクラーレンでF1デビューを飾ったハミルトンは翌2008年にF1チャンピオンに輝いた実績を持っている。その後ハミルトンは2013年にメルセデスAMGに移籍すると、2014年と2015年にタイトルを獲得し、昨年2017年には通算4回目のF1王座についている。
そのハミルトンとメルセデスAMGの現在の契約は今年までとなっている。両者は2019年以降の契約延長に向けて交渉を行っているものの、いまだに合意に達したというニュースは伝えられていない。
■ハミルトンが来るなら大歓迎だとブラウン
ハミルトンの母国イギリスのメディアから、ハミルトンに興味はあるかと質問されたブラウンは次のように答えた。
「我々も含め、ルイスに興味がないチームなどひとつもないよ」
ハミルトンが2007年にF1デビューしたときのチームメートは、2005年と2006年にルノーで2年連続F1チャンピオンとなったフェルナンド・アロンソだった。
だが、ルーキーのハミルトンが予想外の活躍をしたこともあって、アロンソとハミルトン、そしてアロンソとマクラーレンの関係が悪化。アロンソは契約を中途解約して1年限りでマクラーレンを離脱したという経緯がある。
そうしたことから、アロンソがマクラーレンにいる限り、ハミルトンのマクラーレン加入はないだろうと考えている者が多い。
だが、ブラウンはそうした見方に対し、次のように反論した。
「フェルナンドは自分のチームメートは誰でもかまわないよ」
■2018年のライバルはレッドブル
とはいえ、マクラーレンがF1タイトルを狙える位置からはほど遠い状態にある現時点では、ハミルトンが再びマクラーレンに復帰する可能性はゼロに近いだろう。
ブラウンもまずはマクラーレンが大きくパフォーマンスを上げることが必要であり、そのためには同じルノーPU(パワーユニット)を搭載するレッドブルを攻略する必要があると次のように続けた。
「我々は、昨年から今年にかけて最も大きな改善を示すチームにならなくてはならない」
「もし我々がレッドブルよりも1秒遅ければ印象はよくないだろうと私も認めるよ」
「恐らく、我々は彼らのように多くのマシンコンセプトを試すことができるというアドバンテージは持ち合わせていないだろう。だが、我々はどんな言い訳をするつもりもないし、不利だというつもりもないよ」
そう語ったブラウンは、2018年から搭載するルノーPUも昨年よりは着実な進歩を遂げるはずだと次のように付け加えた。
「悪い兆候は何もないよ。彼らもすごく自信を持っているようだし、パワーや信頼性に関して自分たちが達成したことに満足しているよ」