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カルメン・ホルダを批判するのはアンフェアだとスペインのレース関係者

2017年12月21日(木)16:45 pm

スペインのモータースポーツ関係者が、SNS上で“炎上”状態となった女性ドライバーのカルメン・ホルダを擁護した。

■FIAの委員会メンバーとなったことで批判されたホルダ

ホルダは2015年にロータスと開発担当ドライバー契約を結び、その後同チームがルノーの買収された後も引き続きシミュレーション作業などを担当する傍ら、チームの広報宣伝活動にも一役かっている。

ホルダは、女性ドライバーだけによるF1シリーズの立ち上げに賛成する立場をとっていることでも話題となったことがある。

そのホルダが、このほどF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)から、女性のモータースポーツ参加促進を目的として設けられている「ウィメン・イン・モータースポーツ委員会」の委員に選出されたことから、SNSなどを通じてその人事やホルダ自身に対する批判的コメントが渦巻くような状態となっている。

■これではまるで「魔女狩り」だとスペインのレース関係者

スペインのバレンシア・サーキットの代表であるゴンサロ・ゴベルトは、この問題について『Radio Marca(ラジオ・マルカ)』に次のように語った。

「こういう魔女狩りのようなことはカルメンに対してフェアではないと思う」

「彼女は友人だし、私は彼女に賛成している。だが、恐らく彼女が委員会メンバーに指名されたことについての説明が足りないのだと思う。委員長は今もミシェル・ムートン(元ラリードライバー)なのだからね」

「これはいいことだよ。少なくとも、彼女がそこに参加して議論することができるわけだからね」

■女性だけのシリーズの存在意義は?

ホルダが批判される背景には、前述のように女性だけのF1シリーズ立ち上げに賛成しているということもあるが、ホルダ自身がGP3シリーズでの予選で一度も20番手以上のポジションを得たことがないという事実も影響しているようだ。つまり、実力がないゆえに、女性だけのシリーズ立ち上げを目指しているのだろうというわけだ。

ゴベルトはこの点に関して質問を受けると次のように答えた。

「それしか手段がなくなるとか、義務化されるということがなければ、女性のフォーミュラシリーズがあっても問題ないだろう?」

「このアイデアは、女性がレースに参加できるチャンスをもっとたくさん創出するためのものなんだ。新人ドライバーたちの指標にもなるだろうし、スポンサーからの資金ももっと得られるだろうしね」

「カルメンはソーシャルメディア上でつぶされてしまった」

ゴベルトはそう語ると、次のように付け加えた。

「彼女は世界最高レベルではないが、最低でもない。そして彼女が言っていることのひとつは、自分はいい成績は残せていないのにF1テストドライバーになれた。その一方で最高ではなかったのにF1にあがれた多くの男性たちもいるじゃないかということだ」

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