ロバート・クビサが、2018年シーズンに向けてウィリアムズのシート獲得を目指しているとのうわさを否定しなかった。
2011年シーズン開幕前に参戦したラリーレースで大クラッシュを喫し、右腕機能の完全回復が望めないほどの大けがを負ったクビサ。だが、その後のリハビリによりラリードライバーとしてモータースポーツに復帰すると、今年はルノーF1からシーズン内テストにも参加するなど、F1復帰の可能性がかなり高まってきている。
■ウィリアムズでF1復帰のチャンスを探るクビサ
少し前までは、クビサが不振のジョリオン・パーマーに代わって来季ルノーのシートを獲得するのではないかと言われていた。だが、ルノーは2018年にレッドブルのジュニアドライバーであるカルロス・サインツ(トロロッソ)の起用を正式に発表。来季のルノーのシートはニコ・ヒュルケンベルグとサインツで確定してしまった。
これにより、2018年にルノーからF1復帰するという道が絶たれてしまったクビサは、ウィリアムズに狙いを定めて8年ぶりのF1復帰のチャンスを探ることになったと伝えられている。そして、現在クビサのマネジメントチームには2016年のF1チャンピオンであるニコ・ロズベルグも名前を連ねているという。
■現在ライバル視されているのはパーマーとディ・レスタ
そのウィリアムズでは、来季はフェリペ・マッサとの契約を延長することはないと見られており、マッサは1年遅れであらためてF1から引退することになりそうだ。
そしてその後任候補として現時点では3人のドライバーの名前がささやかれている。
その1人がクビサであり、あとの2人はやはり今季限りでルノーのシートを失うことが確定したジョリオン・パーマーと、今季の第11戦ハンガリーGPで急きょ体調不良のマッサの代役を務めたポール・ディ・レスタだ。
■目指すのはF1復帰だと断言するクビサ
ウィリアムズのうわさに関して質問を受けたクビサは母国ポーランドの『Przeglad Sportowy(プシェグロンド・スポルトヴィ)』に次のように答えた。
「ルノーでのテストのおかげで僕がF1カーをドライブすることができるということが分かった」
「今僕たちは今後に向けた対応策に取り組んでいるよ。それがF1になるのか、あるいは何かほかのものになるのか、まだ僕には分からないけれどね。だけど、僕は6月の最初の(F1)テストで始めたことを継続できるような解決策を見つけようと取り組んでいるところさ」
「ここ数年、僕には辛抱するしかなかったし、僕はこの状況全体に向けて感情的にではなく理性的に取り組んできた」
「すべて僕が期待していたようにうまくいくことを期待しているし、近いうちにいくつか前向きな情報も得られると思っているよ」
■うわさがささやかれるのは喜ばしいこと
地元ポーランドのいくつかのメディアは、クビサは近いうちにウィリアムズでテストの機会を得られるのではないかと伝えられているものの、それはクビサの個人スポンサーから提供される資金によって実現されるようだと報じている。
だが、クビサはそうした報道に関して次のように主張している。
「それは事実ではないと言っておかないとね。僕の未来はスポンサーやパートナーたちがどうするかということとは関係ないんだ」
また、クビサに関しては、ルノーから参加した公式シーズン内テストにおいて「ロングラン」を行ったときに身体的負担がかなり大きくなっていたようだとのうわさもある。
このうわさについて尋ねられたクビサは、次のように答えている。
「こういううわさがあることをうれしく思っているよ。だって、彼らは6年間F1カーに乗っていなかったときの僕ではなく、クルマを運転している僕について語っているわけだからね」
「ありがたいことに、決断を下す立場にいる人たちはこういううわさや憶測には関心がないんだ」