2015年にF1史上最年少となる17歳でデビューを飾り、2年目の昨年にはF1史上最年少優勝ドライバーの称号も手にしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だが、今季は第2戦中国GPで3位表彰台に上ったのが最高で、前半戦を終えた時点でのランキングも6番手に沈んでいる。
搭載するルノーパワーユニットのトラブルなどによりここまでの11レースで5回もリタイアを経験したフェルスタッペンは現状のレッドブルにかなり失望しており、フェラーリへの移籍を望んでいるようだとのうわさが強くささやかれる状況となっている。
だが、フェルスタッペンはレッドブルと2019年まで契約を結んでおり、レッドブルとしてもフェルスタッペンを手放すつもりはないとの主張を続けてきている。
■フェルスタッペンに必要なのは勝てるクルマ
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、フェルスタッペンの母国オランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』からフェルスタッペンとの契約に関する質問を受けると次のように語った。
「契約というものは相互の利益を反映するものであるべきだ」
「かなり先の話をしても意味はないよ。それよりもまずは彼に勝てるクルマを与える必要がある」
「それができれば、彼はほかのチームで走りたいなどとは思わないはずだと確信しているよ」
■フェルスタッペンはプレッシャーにうまく対応している
今季のレッドブルはフェルスタッペンのクルマのほうにトラブルが集中する傾向があり、チームメートのダニエル・リカルドは第5戦スペインGPから第9戦オーストリアGPまで5戦連続で表彰台に上っており、第8戦アゼルバイジャンGPでは優勝も果たしている。
そうしたことによる焦りもあったのか、フェルスタッペンは前戦ハンガリーGP(第11戦)ではスタート直後のターン2でリカルドのクルマにぶつけてしまい、それによってリカルドがリタイアに追い込まれるという“事件”も発生していた。
こうした状況にフェルスタッペンはどう対応しているのかと質問されたホーナーは、次のように答えた。
「すごく思慮深いよ。とりわけ、彼の年齢を考えればね。イギリスではマックスはまだレンタカーを借りることさえできないんだよ」
「彼はプレッシャー、期待、関心などへすごくうまく対応しているよ。とりわけ(母国の)オランダからのね」
■向上心を持ち続けるフェルスタッペン
フェルスタッペンが今後さらに強いドライバーになるにはどこを改善すればいいと思うかと尋ねられると、ホーナーは次のように答えた。
「完ぺきな者など誰もいないよ。常に小さな改善を積み重ねるしかないんだ。そしてそれはチームにとってもまったく同じだ」
「すでに高いレベルにはあるものの、彼は自分自身をさらに高めていきたいという望みを持ち続けているよ」とホーナーは結んだ。