フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネが、先週末に行われた今季のF1第10戦イギリスGPの結果を受けてチームを鼓舞したと伝えられている。
シルバーストンで行われたイギリスGPでは宿敵メルセデスAMGに1-2フィニッシュを許し、7位に終わったセバスチャン・ベッテルは辛うじてドライバーズランキングトップの座を守ったものの、優勝したルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)にわずか1ポイント差に詰め寄られてしまった。
さらに、コンストラクターズタイトル争いでは、メルセデスAMGとのギャップが55ポイントにまで広がってしまっている。
シーズン序盤こそ勢いを見せていたフェラーリだが、現時点ではやはり今季もメルセデスAMGが最終的にタイトルを獲得するだろうとの見方が強くなってきている。
■すぐに反撃に転ずる必要があるとフェラーリ会長
マルキオンネはフェラーリに向けて行ったスピーチの中で次のように語った。
「このチームがモンテカルロ(モナコGP)やシーズン開始時と同じチームであることは分かっている」
「今回の結果を嘆いてばかりはいられないし、私は即座に対応することを期待している。我々のライバルが非常に強く、何年にもわたって最強の座にあったことは分かっていたことだ」
「だが、私は我々がかつての位置に復帰できると確信している」
■フェラーリはチャンスを生かしきれなかった
だが、かつてベネトンとルノーでチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレは、フェラーリには今年もメルセデスAMGを倒す力はないだろうと次のように語った。
「残念ながら、メルセデスAMGがシーズン序盤に問題を抱えていたときに、それをフェラーリがもっとうまく利用できていたらよりよいチャンスがあっただろうと思う」
「メルセデスAMGは困難を抱えていたが、今ではそれがリセットされてしまった」
■フェラーリの戦略がタイヤバーストを呼んだ?
一方、フェラーリはイギリスGP決勝終盤にベッテルとキミ・ライコネンがいずれも左フロントタイヤのバーストに見舞われていた。メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、それはフェラーリがあまりにも攻撃的過ぎる戦略を取ったためだったと語っている。
この件について質問を受けたフェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、「ニキには好きに言わせておこう」と答えたのみだった。