F1の新オーナーとなったリバティ・メディアの最高経営責任者を務めるグレッグ・マッフェイが、エンジンレギュレーションを始め、F1において今後いくつかのことを見直す必要があると考えていることを示唆した。
先週、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、F1が再び自然吸気エンジンに逆戻りすることは「国際社会が受け入れないだろう」と語ったことが報じられていた。
だが、現行のハイブリッド方式エンジンであるF1パワーユニットが発生する音が小さく、音質的にも以前のような魅力のあるものではなくなっているとの批判は根強い。
また、F1モータースポーツ責任者に指名されたロス・ブラウンは、F1本来の戦い方を復活させるためにDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)のような人為的追い抜き支援システムなどは廃止すべきだとの考えを示唆している。
■F1にはいくつかの課題があると新オーナー
リバティのマッフェイも現在のF1にはそうした課題があることを認め、スペインの『AS』紙に次のように語った。
「エンジン、そしてDRSに関してやるべきことがあるし、チームが得る金額のバランスをとるためにやるべきこともいくつかある」
■ヨーロッパの伝統サーキット復活も視野に
そう語ったマッフェイは、そのほかにも現在のF1カレンダーから姿を消してしまっているヨーロッパの伝統サーキットでのF1レース復活も検討中であることを認め、次のように続けた。
「新しいレースが誕生することもあれば、消えていくこともある。だが、ファンの心にある伝統的なヨーロッパでのレースがなくなることはかんばしいことではない」
「我々はすでにいくつかのこうしたサーキットを復活させるためのプロセスを開始しているよ」
■参考とすべきはメキシコ、シンガポール、アブダビ
マッフェイはさらに、レース週末全体をさらに魅力のあるものにする必要があると次のように主張した。
「メキシコ、シンガポール、そしてアブダビといった最高のグランプリを参考として、そこで行われているものを伝統的なサーキットに持ち込むつもりだ」