2016年に初のF1ドライバーズタイトルを手にしたニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が突然F1引退を発表し、F1界に激震が走った。
そんな中、オーストラリア出身の元F1ドライバーであるマーク・ウェバーは、これにより2017年には同郷のダニエル・リカルド(レッドブル)がF1タイトルを狙うチャンスが大きくなるだろうと考えている。
■リカルドは現役ではトップ3に数えられるF1ドライバー
ウェバーは、自分の後任として2014年からレッドブルのドライバーを務めているリカルドは、現役ドライバーの中では最高レベルの力を持っていると『The Age(エイジ)』紙に次のように語った。
「ダニエルは今年最も一貫性を示したドライバーだったんじゃないかと思うし、間違いなく世界最高レベルだよ。トップ3に数えられるんじゃないかな」
■2017年はリカルドにとって大きなチャンス
2017年にはシャシーやタイヤ関連のレギュレーションが大きく変わることになっており、第一線は退いたとは言うものの、天才F1カーデザイナーと呼ばれるエイドリアン・ニューイ(最高技術責任者)を擁するレッドブルがその強さをさらに発揮するだろうと考えられている。
ウェバーは、ロズベルグが抜けることでメルセデスAMGに関しては総合的な戦闘力低下が否めず、その分リカルドのチャンスが増大するのは間違いないはずだと考えている。
「彼(リカルド)は来年また攻めていける位置にいるし、もしレッドブルがクルマをうまく仕上げることさえできれば、間違いなくタイトル争いにからんでいけるだろう。短期間のうちにニコの穴を埋めるのはメルセデスAMGにとっては現実的に不可能だからね」
■メルセデスAMGがロズベルグの穴を埋めるのは困難
そう語ったウェバーは、次のように付け加えた。
「ニコとルイス(ハミルトン)はお互いに高め合うことができていた。だけど、彼ら(メルセデスAMG)はこれからはそういう優れたドライバーをそろえることはできないだろう。ルイスは優秀だし、まったく容赦のないドライバーだ。だけど、このこと(ロズベルグ不在)によってF1市場もかき乱されることになるだろうね」