セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、今シーズン一番驚いたのはウィリアムズが予想以上の苦戦を強いられていることだと語った。
■2年連続3位のウィリアムズが今季は苦戦
プライベートチームながらこれまでに9度F1タイトルを獲得したことのある名門チームのウィリアムズ。一時は大きなスランプに陥ったものの、2014年にエンジンをルノーからメルセデスに移行したことも幸いし、ランキング3位に浮上。2015年にも2年連続でランキング3位をキープした。
この2年間はメルセデスAMGが1位だったわけだが、2014年はレッドブルが2位、2015年はフェラーリが2位となっていた。だが、今年はその3チームがすべて現時点ではウィリアムズよりも上に位置している。
ベッテルは、ブラジルの『UOL Esporte(ウニヴェルソ・オンライン・エスポルチ)』に次のように語った。
■ウィリアムズの後退が最大の驚きだとベッテル
「驚いたのは、ウィリアムズがここまでのところちょっと後ろにいるということだ」
「多分、これが最大の驚きだったんじゃないかな」
だが、2014年にフェラーリからウィリアムズへ移籍してきたフェリペ・マッサにとっては、決して驚きではないようだ。
「僕たちが、自分たちよりも大きな地力を持つチームたちと戦っていることを忘れてもらっては困るよ」
そう語ったマッサが差しているのはもちろん、大きな予算を誇るメルセデスAMG、フェラーリ、そしてレッドブルのことだ。
■メルセデスエンジンによる優位性が減少
「僕たちもクルマを改善しようとしているよ。だけど、彼ら(ライバルたち)は常に僕たちよりもいいクルマを持っていたと思う。(今年の)違いは、彼らのエンジンも今では改善されているということだ」
「つまり、僕たちはメルセデスAMG、フェラーリ、そしてレッドブルのような強いチームに対抗できるような開発を行うことは簡単ではないことが分かっている。マクラーレンとさえ(開発競争は)楽じゃないだろう。だけど僕たちは戦っているよ」
■将来に向けて開発に取り組むウィリアムズ
ウィリアムズでは、17日(火)と18日(水)にバルセロナで行われたF1公式テストで、非常に幅の広いリアウイングや斬新な空力パーツを装着して走行を行っていた。それらのパーツは、実際のレースで使うことは違法と見なされるものだ。
マッサは、『Globo(グローボ)』に対し、ウィリアムズでは「将来に向けた開発」に取り組んでいるところだと語り、次のように付け加えた。
「それほど遠い将来ではないことを期待しているところだよ」