レッドブルは、先日フェラーリがテストをして導入を進めようとしている頭部保護デバイス「ハロー」の代替案として、レッドブル独自設計による「キャノピー」のイメージ図を公開した。
まるでジェット機のようなスタイルのキャノピーは、左右2箇所にピラー(支柱)があり、コクピット周辺を透明の素材で囲っている。
レッドブルは、2017年からの導入に向けて、4月下旬にもデモカーを使用してキャノピーをテストする予定だ。FIAが導入の判断をする期間までに達成できるとしている。
■ホーナーは自信あり
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、「これは従来のもの(ハロー)よりもエレガントで、安全な解決策だと思っているよ。他の人からの反応も見てみよう」と出来映えに自信があるようだ。
■チャーリー・ホワイティングは懐疑的
しかし金曜日、FIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、「ハローを2017年シーズンに導入する方針だ」と語っており、レッドブルの代替案のキャノピーについては「まだ開発段階で、テストをしたことがないが、追加の保護装置として提供可能だ。2017年に向けて(テスト済みの)ハローは実現可能だが、(キャノピーは)本当に実現できるかは疑問だ」と語っていた。また、もし代替案が浮上しても、来年FIAがハローの導入に遅れが出ることはないという。
■クレア・ウィリアムズは好印象
ウィリアムズのチーム副代表クレア・ウィリアムズは、レッドブルのジェット戦闘機のようなデザインが気に入ったようだが、まだコンセプト段階のこのキャノピーについて「(雨天時の)水滴や結露などについても熟考すべきで、さらなる開発が必要です」と今後の課題についても語った。
■マッサは「嫌い」
以前、パーツがヘルメットを直撃して大事故に繋がった経験を持つフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)は「バギーみたいで好きじゃないな。両サイドのピラーを常に見ることになるし、視認性ももっと悪くなる」とキャノピーに否定的だ。