今年、23年ぶりに復活した伝説的F1コンストラクターであるマクラーレン・ホンダだが、その初シーズンは悲惨とも言える厳しいものとなった。その最大の原因は、F1の最新テクノロジーである複雑なパワーユニット開発をホンダがうまくこなせなかったためだと言われている。
だが、ほかにも問題があったと考えているのが、2009年のF1チャンピオンであるジェンソン・バトンだ。
バトンは、ウォーキングに本部を置くイギリスチームのマクラーレンが、当初あらためて日本式の仕事の進め方を理解するための時期を過ごさなくてはならなかったことが、スムーズな開発の妨げとなっていたようだと考えている。
バトンは、『Sun(サン)』に次のように語った。
「チームのみんなは日本の文化を学ぶためのレッスンを受けていたんだ」
「適切なレッスンだったよ。日本語を話すためではなく、文化を理解するためにね。そして、それがすごく大切なことなんだ」
日本人モデルの道端ジェシカを妻にもつバトンは、次のように付け加えた。
「今では、これまで欧米人と一緒に仕事をしたことがなかった日本のエンジン担当エンジニアたちともうまく理解し合うことができているよ」
マクラーレン・ホンダでは2016年には大きく巻き返したいと望んでいる。だが、バトンはそのためにももっとテストが許される状況であって欲しかったと次のように続けた。
「僕はレースを続けられるほうがよかった。もっと改善の余地があるからね。だけどレギュレーションによってそれはできない」
「今シーズンは間違った方向へ進んだわけではない。ただ、うまくやることができなかっただけだ。大きな期待はあったけれど、達成したことは多くはなかった」
そう語ったバトンは、次のように締めくくった。
「だけど、マクラーレンとホンダのパートナーシップは、今では最初のころよりもずっと強くなっているよ」