マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソが、悲惨な成績に終始している今シーズンがいよいよ終わりに近づいた今、不満が最高潮に達しているのではないかとの見方に対して反論を行った。
■印象的だったガードレールのアロンソ
今週末、インテルラゴス・サーキットで開催されているF1第18戦ブラジルGPの金曜フリー走行2回目ではまたしてもエンジントラブルに見舞われてしまったアロンソ。コースわきに止まってしまったマクラーレン・ホンダMP4-30のわきで背中を丸めるようにしてガードレールに腰掛けたアロンソの姿は、大きな失意にうちひしがれているようにも見えた。
マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、現在のような状況が続けば、ドライバーたちのモチベーションもそのうちしおれてしまう花のような状態となるだろうと、現状打破の必要性を訴えていた。
アロンソも12日(木)には、「来年に向けて改善することが必要」だと語りつつも、「トップ争いができる状態であれば、さらにやる気を増すことにつながるんだけれどね」と本音を吐露していた。
■今のうちにトラブルを出し尽くしたほうがいい
しかし、13日(金)にインテルラゴスのガードレールにうなだれるようにして腰掛けていた姿はまさに悲惨とも言える今シーズンを象徴していたようだと告げられたアロンソは、次のように答えた。
「正直に言って、ああいう状況のときにみんなが僕に何を期待しているのかは分からない」
「ピットへ戻るためのスクーターかクルマが来てくれるのを待つしかなかったし、その場にいるしかなかったんだ。だからそうしていただけさ」
■今は生みの苦しみを味わっているところ
「以前よりもさらに不満がたまっていると言うつもりはないよ。すでに気持ち的には来年の準備に移っているんだからね」
そう続けたアロンソは、次のように主張した。
「明日やアブダビ(最終戦/29日決勝)でももっと問題が発生し続けるほうがいいとさえ思っている。そうすれば2016年には何の問題も抱えずに済むだろうからね」
「僕たちは学び続けているところだし、その過程では痛みを伴うこともあるものさ。だけど、成功するにはその道をたどるしかないんだ」
■マクラーレン・ホンダには満足している
アロンソはさらに、母国スペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に対し、気落ちしてなどいないと次のように語った。
「今年はF1タイトル争いに加わることはできていないけれど、僕を支援してくれるチームにいられて満足しているよ。かなりいい報酬ももらっているしね。だから、以前よりも満足度は高いよ」
「次にブラジルに来るときには表彰台争いができると期待しているよ。もしタイトル争いができているようであればもっといいけれどね」とアロンソは付け加えた。