フェラーリの次期ドライバー候補として、最近ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)の名前もあがってきている。
キミ・ライコネンが2014年にロータスからフェラーリへと移籍したが、その前にはヒュルケンベルグもフェラーリ加入のチャンスがあるようだとうわさされていた。
■もっと速いクルマに乗りたいとヒュルケンベルグ
ヒュルケンベルグは結局2013年に1年在席したザウバーを離れ、2014年から再びフォース・インディアのドライバーを務めているが、今季は予算不足により新車の投入が遅れたチームはなかなか突破口を見いだせないでいる。
今季はF1参戦のかたわら、ポルシェからル・マン24時間レースに参戦することになっているヒュルケンベルグは、その準備のためにスパ・フランコルシャンで行われたWEC(世界耐久選手権)のレースにも出走している。
「望むような位置に行くことができず、少しばかり失望しているよ」
モナコでそう語ったヒュルケンベルグは、「勝利することができ、F1タイトル争いに加わることができるようなクルマに乗りたいね」と付け加えた。
そのヒュルケンベルグの名前が、再びフェラーリのドライバー候補としてささやかれ始めている。
■いまだ確定しないライコネンの去就
今季、大きな躍進を遂げているフェラーリだが、ライコネンの現在の契約は今年までとなっており、フェラーリではその契約を延長するかどうかまだ明言を行っていない。
そのこともあって、現在ウィリアムズのバルテリ・ボッタスがライコネンに代わってフェラーリのシートを獲得することになるのではないかとのうわさが強くささやかれている。
フェラーリのチーム代表であるマウリツィオ・アリバベーネは、モナコでイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「ボッタスとヒュルケンベルグ?」
「パドックには大勢のドライバーがいるし、具体的な名前などあげられないよ」
「キミのことに集中しようじゃないか。我々は彼が今の調子を継続してくれることを期待しているんだ。これまでのレースを見れば、キミが全体で最速だったことも何度かあるんだからね」
今季ここまでの5レースのうち、メルセデスAMG勢以外では唯一のファステストラップをバーレーンGP(第5戦)で刻んでみせたライコネンに言及したアリバベーネは、次のように付け加えた。
「我々のところにはすでに非常にいいドライバーたちがいるんだ」
■ライコネンを評価するアリバベーネ
アリバベーネはさらに、イタリアのテレビ局『Sky(スカイ)』にもライコネンに関して次のように語っている。
「我々のところには速くて、とてもいいドライバーがいるし、我々はそのことに満足しているよ」
「私は、キミの現在の状況には非常に満足している。彼は“アイスマン”と呼ばれているが、彼がチームにもたらした情熱に対しても満足しているよ」
そう語ったアリバベーネは、次のように付け加えた。
「そのときがくれば、会長(セルジオ・マルキオンネ)と話をすることになるし、彼の承認を得た上で何らかの形で発表を行うことになると思うよ」
モナコGP予選では、セバスチャン・ベッテルが3番グリッドを確保するも、ライコネンは走行タイミングのまずさもあって6番手にとどまっている。