ホンダは、今季マクラーレンとともに表彰台に上るという目標をあきらめてはいない。
F1で大きな成功の歴史を持つ伝説的チームの復活はシーズン前から大きな話題となっていたが、新生マクラーレン・ホンダはここまで大苦戦が続く状態となっている。
だが、マクラーレン・ホンダの2015年型車MP4-30は、開幕戦以後大きく進歩を遂げてきているのも確かだ。今季フェラーリから移籍してきたフェルナンド・アロンソも、今週末に迎えるホームレースのF1スペインGP(10日決勝)では、予選Q3進出と、決勝でのポイント獲得が現実的な目標となると語っている。
ホンダのF1プロジェクト責任者である新井康久も、フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に次のように語った。
「日に日に進歩を遂げているのが分かる」
「我々のこうした努力が結果に結びつくという自信を持っているよ」
前戦バーレーンGP(第4戦)では、ジェンソン・バトンのクルマにトラブルが多発。バトンは結局決勝でスタートすることすらできずに終わっていた。しかし、新井は「その問題は解決することができると確信している」と語り、次のように続けた。
「ヨーロッパでの初戦を迎えるにあたり、懸命な取り組みを行ってきた」
「まだ望んでいたような結果を導き出すことはできていない。だが、すでにかなりの改善を果たしてきていることは、アロンソの予選や決勝でのパフォーマンスでも明らかだ」
「我々は、まだ頂上にはたどり着いていないものの、そこを目指す途上にあると言えるだろう。残りの15レースでは表彰台を獲得することを期待しているし、それを実現しようという野心を抱いているよ」
ホンダにとって、現在のF1パワーユニットは最初に考えていた以上に難しかったということか、と質問を受けた新井は、「難しかったと言うよりは、考えていた以上に多様な問題があったと言ったほうがいいだろう」と答え、次のように付け加えた。
「ホンダにとっては、働き方の文化を変えることが重要だ。そのため、我々としても協調することや、メカニカルな作業、学ぶこと、そしてリーダーシップについての微調整を行っているところだ」