昨日からスペイン・ヘレスで行われているF1合同テストに先立って発表されたばかりの新車、マクラーレン・ホンダMP4-30。そのカラーリングが変わるかもしれない。チームCEOのロン・デニスが変更を否定していないのだ。
ホンダとの新たなパートナーシップを契機に、ブルース・マクラーレン存命の時代をほうふつとさせるオレンジ、あるいはホンダ伝統の赤と白を基調とするマシンへの期待が高まったのもつかの間、2015年型車が発表されると、見慣れた銀と黒のボディに一部のファンは失望した。
1日(日)の初走行ではフェルナンド・アロンソのドライビングで6周しかできず、しかも、ホンダV6ターボからは特有のうなり音を発していた。この日デニスは、周囲の批判に次のように応えた。
「これがマクラーレンのカラーなのだ」「ずっとこの二色の組み合わせでやってきた。変わるとすれば、営業的な理由があるときだけだ」
営業といっても、チームは冠スポンサーを持たないまま二年目のシーズンに突入しようとしている。その一方で、誰かと突っ込んだ話し合いをしている節も見受けられるのだ。
たとえば、チームのトラックやヘレスのガレージには企業色のカケラもない。まるで、いつ何が変わっても差し支えないように身構えているかのようだ。
「(カラーリングは)変わるだろう」とデニスもいう。「だが、それがいつかはいえない」
多少のファンがMP4-30の色に失望しているのは、デニスも知っている。だが彼は次のように突っぱねるのだ。「ツイッターの書き込みに左右されるわけにはいかない」
ところが、そんなデニスの発言と矛盾する動きを、マクラーレンは見せた。新色についてツイッターでファンに好みをきいたのだ。
「オレンジならRT(リツイート)するか、赤白はFT(お気に入り)に入れてほしい」と彼らはつぶやいた。