ホンダ「世界一のエンジン」になるには?

韓国GPのF1カレンダー復活は、エンジンルール改正交渉を避けるトリック?

2014年12月05日(金)16:50 pm

2015年のF1カレンダーに突然韓国GPが復活するという驚きの展開があったが、これに関しては、現在のF1エンジンルールを逆手にとったトリックだという説がささやかれている。

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、3日(水)に2015年のF1カレンダーを発表したが、これまで暫定カレンダーとして発表されていた20レースに加え、2013年シーズンで姿を消していた韓国GPが再びそこに加えられ、合計で21レースが行われるという内容となっている。

■どうみても韓国GP開催は無理?

この突然の韓国GP復活には、F1の内部関係者でさえ驚きを隠せなかった。

F1の開催契約を取り仕切っている最高責任者のバーニー・エクレストンがほんの数か月前に「あそこへ戻りたいとは思わない」と発言していたからだ。

さらに、2013年まで韓国GPを開催していた主催者も、今回FIAは「一方的に」F1カレンダーへ韓国GPの名前を加えたと語ったと報じられている。

フランスの『AFP通信』は、匿名の関係者の話として、韓国GPの主催者は実質的に「破産状態」にあり、今では地元の支援も受けることができないばかりか、エクレストンとの開催権料値下げの交渉も「不成功」に終わっていたと伝えている。

『AFP通信』では、来年の5月3日に予定されている韓国GPは、首都ソウルの市街地コースで開催される可能性があるとも報じている。だが、あと5か月ほどしかない状況で、本当にソウルでF1レースが開催にこぎつけられるとは現実的には考えにくいことだ。

そんな中、何人かのF1関係者がこれに関して別の説をとなえている。

■背景に、より厳しくなるF1エンジン使用基数制限ルール

彼らは、年間21レースというF1カレンダーが発表されたのは、それによって2015年に各ドライバーに許されることになるパワーユニット基数を維持するためのエクレストンによる策略ではないかと疑いの目を向けている。

2014年からF1が導入した新F1エンジンルールによって、今年はシーズンを通じて1人のドライバーに対し最大5基までのパワーユニットコンポーネントの使用が認められていた。そしてこのルール内に収めることができず、6基目のパワーユニットコンポーネントを使用したドライバーにはペナルティーが科されていた。

そして、現在のルールでは、2015年にはさらにそのパワーユニットの長期使用ルールが厳しくなる。今年は年間5基だったものが、2015年には年間4基となってしまうのだ。

しかし、エクレストンが今年のF1エンジンやそのルールを嫌っていることを知らない者はいない。エクレストンにとっては、また来年も、より厳しくなったエンジンルールのもとに本来のレースとは関係のないところでドライバーにペナルティーが与えられるというようなことは避けたいというのが本音だろう。

■韓国のF1カレンダー復活は全21戦の承認を得るためのトリックか

「それ(パワーユニット使用基数ルール)は、年間レース数が20戦以下であるという前提でのものだ」

そう語るのは『BBC』の記者アンドリュー・ベンソンだ。

ベンソンは、F1エンジンに関するルールに、「当初予定された年間のレース数が20を超えるときは各ドライバーは5基までパワーユニット使用が認められる」と書かれた条項があるのに目をとめたのだ。

『Reuters(ロイター通信)』のアラン・ボールドウィン記者もこの見方に同意し、「キーワードは“当初予定されたレース数”ということだ」と書き、次のように続けている。

「韓国をスケジュールに入れたということは、仮にそのレースが開催されなかったとしても、年間に使用可能なパワーユニットはこれまでと同じ5基ということになる」

「この段階で(パワーユニットに関する)ルールを変更するには全チームの合意が必要だ。それよりもF1カレンダーを修正するほうが簡単なのだ」

ボールドウィンは、あるF1チーム関係者も、韓国GPがF1カレンダーに復活したのは、エンジンルールの見直しのための「交渉を避けることを目的としたうまいやり方」だと考えてほぼ間違いないだろうとコメントしたと付け加えている。

【関連ニュース】
前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック