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F1、2015年以降の競技ルールを見直し。ダブルポイントは1年限りで消滅が確定

2014年12月04日(木)17:01 pm

12月3日(水)に、FIA(F1統括団体である国際自動車連盟)の下部組織である世界モータースポーツ評議会がドーハで開催され、2015年のF1競技ルールに関する変更が決議された。

これによれば、2014年シーズンの最終戦に導入されたダブルポイント制は廃止となるほか、2015年から導入される予定となっていたセーフティカー導入時のリスタートをスタンディングスタート方式に変更する案も廃案とされている。

また、2015年には17歳のマックス・フェルスタッペンがトロロッソからF1デビューを果たすことが決定しているが、2016年からはF1でレースを行うための必須資格となるスーパーライセンスの発給対象下限年齢が18歳に設定されるとともに、有効な運転免許を所持していることや、下位カテゴリーのフォーミュラカー・シリーズにおいて最低2年の経験を有することなども条件として加えられることになった。

主な競技ルールの改正ポイントは以下の通り

■ダブルポイント制の廃止
2014年シーズンの最終戦に導入されたダブルポイント制は廃止となる。

■スタンディングスタートによるリスタート案の撤回
2015年から導入される予定となっていたセーフティカー導入時のリスタートをスタンディングスタート方式に変更する案は廃案に。

■バーチャル・セーフティカー(VSC)の導入
日本GP決勝で起こったジュール・ビアンキ(マルシャ)のクラッシュを受け、今季終盤に導入テストが行われていたバーチャル・セーフティカー・システムが来季から正式に導入されることになった。通常は、ドライバーやコースマーシャルに危険が及ぶと考えられ、黄旗2本の振動が必要となるものの、実際にセーフティカー導入の必要まではないと考えられる区間において利用されることになる予定だ。

■赤旗中断時の手順見直し
赤旗などによりレースが中断された場合、ドライバーはスターティンググリッドではなくピットレーンへクルマをゆっくりと戻さなければならない。このときピット出口は閉鎖される。最初にピットレーンに戻ってきたクルマがピットレーン出口に一番近い所に止め、あとのクルマはそれに続いて1列に並ぶことになる。

■スタート手順規則の厳格化
フォーメーションラップスタートの15秒前にシグナルが点灯された際、グリッド上にチーム関係者や機材が残されていた場合には、そのドライバーはピットレーンからレースをスタートしなくてはならない。これを守らなかったドライバーにはペナルティーとして10秒間のストップ・アンド・ゴーが科される。

■パワーユニット交換ペナルティーの見直し
2015年シーズンにはパワーユニットを全交換しても、それによって自動的にペナルティーが科されることはなく、パワーユニットの構成部品の累積交換数によってペナルティーが与えられる方式へと変更されることになった。
また、仮にドライバーが1レースにおいてグリッド降格ペナルティーを消化しきれなかった場合においても、残りのグリッド降格分が次のレースへ持ち越されることはなくなる。未消化グリッド降格分については、今後はそれに相応するタイムペナルティーがそのレース中に科されるという方式に修正された。

■10秒ペナルティーの新設
これまでの5秒ペナルティーに加え、10秒ペナルティーも新設される。

■ピットでの安全義務違反に対する罰則強化
危険な状態でピットからスタートした場合には、10秒のストップ・アンド・ゴーによるペナルティーが科される。また、クルマが安全な状態でピットアウトされなかったことが分かっていながら、そのまま走行を続けたドライバーには、競技委員の裁定によりさらにペナルティーが科されることがある。

■出走台数による予選手順の明確化
出走台数による予選Q1およびQ2での脱落台数がルールに明記される。出走台数が24台までの場合はQ1、Q2でそれぞれ7台ずつが脱落。22台の場合はそれぞれ6台ずつが脱落。出走台数がこれより少なくなった場合には、それに準じて脱落台数が減少される。

■セーフティカー導入時の手順見直し
セーフティカー導入時には周回遅れのクルマにセーフティカーを追い抜くことが認められるが、これまではそれらのクルマが隊列の後ろに並ぶまではレースが再開されることはなかった。しかし、2015年からは、最後の周回遅れのクルマがセーフティカーを追い抜いた際、その次の周の終わりにセーフティカーがピットへと戻され、競技委員は周回遅れのクルマが隊列に着くのを待たずにレースを再開することができることになる。

そのほか、技術ルールにもいくつかの見直しが行われ、車両最低重量が1kg引き上げられて702kgとされるほか、風洞テスト関連、サスペンション関連の規則にも見直しが行われている。

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