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エンジンの名設計者がルノー加入

2014年11月02日(日)4:20 am

ルノーが超ビッグなレーシングエンジン設計者を味方に引き入れた。元イルモアのマリオ・イリエンだ。メルセデスAMGとの差を縮めたいワークスチームのレッドブルにとっても朗報である。

エンジンの開発「凍結」を緩める動きはメルセデスの抵抗で失敗に終わりそうだが、ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌によると、ルノーはF1史上もっとも名高いエンジンの専門家と契約し、反撃に転じるという。

しばらくF1界を離れていたスイス人のイリエンは、その間、米インディカーシリーズや二輪モトGPに手を染めた。だがもっとも人々の記憶に残っているのは、彼の会社イルモアで製作し、メルセデスのバッヂを貼ったエンジンをマクラーレンに供給、彼らにタイトルをもたらした時代だ。

V8自然吸気からV6ターボに切り替わった今年は厳しい戦いが続くルノー。開発競争でライバルに打ち勝つために、イリエンのような人材の加入は大きい。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』では、イリエンはルノーにとって最後の賭けとみている。何しろパワーがメルセデスに比べて40~60馬力も劣っているといわれるのだ。

以上の状況にうんざりのエンジンパートナー、レッドブルは、いっそのこと自社でパワーユニットを開発しようかと考えている。また、これまでルノーは、少なくともふたつの顧客を失った。ロータスとケータハムだ。ロータスはメルセデス陣営へとくら替え、ケータハムは経営破たんした。

「こうしたビジネスモデルは、もはやルノーに何ももたらさない」と、同誌のミハエル・シュミット記者は指摘する。「何せ彼らの収入は4000万ユーロ(約56億2,600万円)も減ったのだ」

「このような事態が続けば、カルロス・ゴーンはF1プロジェクトの正当性を疑いかねない。彼は、採算こそが命のような人間だからだ」

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