現在、F1での生き残りに向けて非常に厳しい状況に置かれているケータハムだが、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが、チームの立て直しのために次戦F1アメリカGP(11月2日決勝)とその1週間後に行われるブラジルGP(11月9日決勝)の2レースを欠場することを容認したことが明らかとなった。
イギリスのリーフィールドにあるケータハムのファクトリーは管財人によってここ数日間封鎖され、スタッフは業務に就くことができない状態となっていた。そして、アメリカGPやブラジルGPに向けてF1カーを輸送するための最終期限である25日(土)が迫っていた。
F1チームにはすべてのグランプリに2台のクルマを出走させることが契約によって義務付けられている。
ぎりぎりのタイミングとなった24日(金)にケータハムの新オーナーがチーム運営から手を引き、管財人に後を託すことが正式に明らかとなったが、エクレストンはそのケータハムに対しアメリカとブラジルの2連戦を欠場しても契約違反として扱わないことを認めた。
チームの管財人は、声明を発表し、その中で次のように述べている。
「エクレストン氏は、F1チーム(ケータハム)が今後も存続できるよう、より強固な資金力を有する者へと売却することを望んでいる管財人を支援することに合意した」
「エクレストン氏はさらに、(ケータハムが)必要であればアメリカとブラジルのグランプリを欠場しても分配金の支払いを行うことにも合意した。だが、新オーナーがアブダビGP(最終戦/11月23日決勝)には出走できることを望んでいる」
すでに、エクレストンがこれが事実だと認めたという報道も行われている。
だが、ケータハムの管財人は、新たなチーム購入者が見つかるまで、スタッフがリーフィールドのファクトリーで業務に就く必要はないと付け加えている。
いずれにしても、ケータハムがアメリカとブラジルの2レースを欠場することは明らかで、かつ最終戦出場に間に合うタイミングで新たなオーナーへの売却が成功しなければチームの存続が非常に厳しい状況であることに変わりはない。