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「F1は遊び場じゃない」とメルセデスAMG

2014年09月09日(火)17:03 pm

レッドブルの若手育成プログラム加入契約を結び、来季はF1史上最年少の17歳でトロロッソからデビューを飾ることが決まっているオランダ人ドライバーのマックス・フェルスタッペン。だが、レッドブルとの契約に至る少し前には、メルセデスAMGとの交渉も契約寸前のところまで進められていた。

ある関係者の証言によれば、メルセデスAMGとしては現在16歳ながら才能豊かなフェルスタッペンを、来季はF1の下位カテゴリーであるGP2に出走させる考えを持っていたという。

メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、『APA通信』にこれを認め、次のように述べた。

「我々としては、まず彼をGP2にエントリーさせた上で、何度かF1を(金曜フリー走行で)経験させようと考えていたよ」

だが最終的には、今季F3での活躍で大きな話題となったフェルスタッペンは、かつてF1ドライバーとして活躍した父親ヨス・フェルスタッペンの助言やマネジメントにより、来季トロロッソでのF1デビューを確約したレッドブルと契約を行った。

その後、先ごろオランダのロッテルダムで初めてF1カーでのデモンストレーション走行を行ったフェルスタッペンは、ドーナツターンを披露した後、低スピードでバリアにクラッシュするという失態を演じている。

しかし、レッドブルはその事故に関してはそれほど気にしていない。そして、今週、フェルスタッペンに北イタリアのベニス近郊にあるサーキットで2年落ちのトロロッソのF1カーを用いたテスト走行をさせることにしている。

レッドブルでは、ここで基準とされる300kmのF1カー走行をさせることで統括団体であるFIA(国際自動車連盟)からF1出走に必要なスーパーライセンスを取得させ、10月に日本GP(10月5日決勝)が開催される鈴鹿サーキットで、金曜日のフリー走行にフェルスタッペンを出走させるつもりだと言われている。

レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコは、「彼(フェルスタッペン)はもうF1でも大丈夫だ」と主張しているものの、まだあどけない顔をしたフェルスタッペンをこれほど早くF1デビューさせることに関しては疑問を投げかける者も少なくはない。

かつてフェルスタッペンと交渉をしていたメルセデスAMGのヴォルフも次のように語っている。

「マックスは素晴らしい才能に恵まれている。彼は間違いなくF1ドライバーになれるだけの器だし、将来はスター選手にもなれるだろう」

「だが、17歳のドライバーを出走させることがF1にとってよいことかどうかは、また別の問題だ」

そう述べたヴォルフは、次のように締めくくった。

「F1は若手を育てるための遊び場じゃないからね」

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