歯に衣着せぬ物言いで知られる元F1チャンピオンのジャック・ビルヌーブが、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)は真剣にチーム移籍を考えるべきだと語った。
昨年、最年少で4年連続F1チャンピオンに輝くという活躍を見せたベッテルだが、今季は大きく出遅れてしまっている。ここまで、今年トロロッソから昇格してきたダニエル・リカルドに予選や決勝で後れをとることが多く、先週末のF1オーストリアGP(第8戦)決勝も開始早々に起こったトラブルによりリタイアとまったくいいところなく終えてしまっていた。
なぜかベッテルのクルマのほうにばかりトラブルが多発するという傾向はあるものの、それにしても、ここまでのところは昨シーズン後半に9連勝を飾ったドライバーと同一人物だとは思えないような状況が続いている。
1997年にウィリアムズでF1タイトルを獲得したビルヌーブは、すでにレッドブルではそのベッテルに見切りをつけ始めているようだと考えている。
「彼は4度F1チャンピオンに輝いている。でも、今ではレッドブルはまるでかつてのマーク・ウェバーと同じような扱いをしているよ」
そう語ったビルヌーブは次のように付け加えた。
「今では彼ら(レッドブル)は、セバスチャンを葬ってしまいたいと思っているよ。なぜなら今の彼はレッドブルのイメージにとってよくないからね」
そのビルヌーブは、ベッテルはチーム移籍を真剣に考えるべきだと考えている。
「もちろん、こんな状況でもう1年なんて続けられないよ。ヘルムート・マルコ(レッドブル/モータースポーツアドバイザー)でさえ、彼を批判し始めているんだからね」
「チームの信頼を失い、政治的な動きが強くなってくるようであれば、もう彼はおしまいだよ」、とビルヌーブは付け加えた。